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レザークラフトを始めてみたものの、欲しい形の抜き型が手元になく、材料をどう切り出せばよいのか迷ってしまうことはありませんか。
結論からいえば、形や個数によっては、抜き型がなくても、型紙とカッター、ハトメ抜きなど家にある道具の組み合わせで革を切り出すことが可能な場合があります。
ただし、代用道具で切り出した場合は専用の抜き型に比べて角やカーブの仕上がりにばらつきが出やすく、刃物や打ち抜き道具の扱いにも注意が必要です。
この記事では、直線や丸穴、星形やハートなど形ごとの代用方法から、打つときの下敷きやハンマーの代わりになる道具、専用品との仕上がりの差までを紹介します。
抜き型を持っていないけれどレザークラフトを試してみたい方も、道具をどこまでそろえるか迷っている方も、自分に合った進め方を選びやすくなるでしょう。
家にある道具の使い分けを知っておけば、抜き型がなくても革小物づくりを始めやすくなります。
この記事でわかること
- 直線・丸穴・小さな飾りの形ごとに使い分ける代用道具の選び方
- 型紙とカッター、ハトメ抜きを使った切り出しの基本的な手順
- 打つときの下敷きやハンマーなど周辺道具の代用アイデア
- 代用品と専用の抜き型で仕上がりにどんな差が出るか
- レザークラフトの抜き型は代用できる?形と個数によっては家にある道具で十分に切り出せる
- 型紙とカッターを使えば抜き型なしでも革をきれいに切り出せる
- 丸い穴はハトメ抜き(穴あけポンチ)で代用できる
- クッキー型や釘抜きなど身近な道具も薄い革なら抜き型の代わりになる
- 星形やハートなどの小さな形は丸穴とデザインナイフの組み合わせで作れる
- 抜き型を打つときの下敷きやハンマーも家にあるもので代用できる
- 代用品と専用品の差は切り口の精度と仕上げのきれいさに出る
- 初心者は切る・穴をあける・縫う道具だけそろえれば残りは代用で始められる
- 同じ形を何個も作るなら代用より抜き型を用意したほうが得になる
- 既製品にない形はオリジナルの抜き型を専門業者に発注できる
- 市販の抜き型を買うならサイズ違いのセットを選ぶと使い回しやすい
- まとめ
レザークラフトの抜き型は代用できる?形と個数によっては家にある道具で十分に切り出せる

レザークラフトの抜き型は、形が単純で作る個数が少ないなら、家にある道具で十分に代用できます。
抜き型は刃を目的の形に曲げた金属の型で、ハンマーやプレスで革に押し当てて同じ形を切り出す道具ですが、一点ものや大きめのパーツなら型紙とカッターだけで対応できる場面が多くあります。
ただし形が細かくなるほど代用は難しくなり、同じ形をたくさん作る場合は専用の抜き型のほうが向いています。
一点ものや大きめのパーツなら抜き型がなくても作れる
そもそも抜き型が活躍するのは、同じ形を何度も、より安定した仕上がりで切り出したい場面です。
一点だけ作る作品や、コースターやカードケースの本体のような大きめのパーツなら、型紙を革に当てて輪郭をなぞり、カッターで切り出す方法で十分に対応できます。
大きなパーツは曲線が少なく直線中心のデザインが多いため、手で切っても形が大きく崩れにくいという特徴があります。
数センチ角の小さな飾りに比べると、多少のズレも目立ちにくく、初めて道具を触る人でも扱いやすい部分です。
逆に、財布の内側に入れる細かいパーツや、複数枚をぴったり揃えたいパーツは、手切りだと少しずつ形がずれていきます。
「一点もの・大きめの形」なら代用、「量産・小さな形」なら専用の抜き型というのが、このセクション全体の目安になります。
作り始める前に、自分が必要な枚数と大きさを確認しておくと、代用道具で進めるべきか、無理せず専用の抜き型を検討すべきかを判断しやすくなります。
直線・丸穴・小さな飾りの形ごとに代用する道具を使い分ける
抜き型と一口に言っても、切り出したい形はさまざまです。
直線が多いパーツと丸い穴、星やハートのような小さな飾りでは、代用に向く道具がまったく違います。
| 切り出したい形 | 代用する道具 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 直線・大きめの形 | 型紙とカッター | コインケースやカードケースの本体など |
| 丸い穴 | ハトメ抜き(穴あけポンチ) | ストラップ穴や飾り穴 |
| 星・ハートなど小さな飾り | 丸穴とデザインナイフの組み合わせ | ワンポイントの装飾パーツ |
ここで一つ注意したいのが、ハトメ抜きと菱目打ちの違いです。
菱目打ちは縫い糸を通す穴をあけるための道具で、形そのものを切り抜く抜き型ではありません。
菱目打ちで革の形そのものを切り抜こうとするのは避けてください。
用途が違う道具を無理に使うと、穴の並びが崩れたり刃先を傷めたりする原因になります。
このように形ごとに道具を分けて考えると、抜き型を持っていなくても対応できる範囲が意外と広いことがわかります。
薄めの革を選ぶと代用道具でもきれいに抜きやすい
代用道具を使うときに結果を大きく左右するのが、革の厚みです。
薄い革はカッターの刃が通りやすく、力を入れすぎずに切り進められるので、直線もカーブも狙った線に近づけやすくなります。
逆に厚みのある革は繊維が詰まっていて硬いため、カッターの刃が滑ったり、思った方向に進まなかったりしやすくなります。
厚い革を一度で切ろうとすると刃への負担が大きくなり、手元が不安定になりがちです。
- 1mm前後の薄手の革:カッターやデザインナイフでの代用に向いている
- 1.5〜2mm程度の革:数回に分けて切れば代用道具でも対応しやすい
- 2mmを大きく超える厚手の革:代用道具では刃が入りにくく専用工具のほうが安心
薄い革を選んでおくと、カッターだけでなくこの後紹介するハトメ抜きなどの代用道具全体の扱いやすさにもつながります。
最初は薄めの革で試してみると、代用道具の得意な範囲と限界がつかみやすくなります。
型紙とカッターを使えば抜き型なしでも革をきれいに切り出せる
直線的な形や一点もののパーツなら、型紙とカッターの組み合わせで抜き型なしでもきれいに切り出せます。
厚紙で型紙を作り、革に輪郭を写してから慎重に刃を入れていけば、専用の型がなくても形を再現できます。
ここでは型紙の作り方から実際の切り方までの流れを順番に見ていきます。
厚紙で型紙を作り銀ペンで革に輪郭を写す
まずは作りたい形を実寸大で厚紙に描き、カッターで切り抜いて型紙を作ります。
厚紙は下敷きくらいの厚みがあると縁がよれにくく、何度もなぞっても形が崩れにくくなります。
型紙ができたら、革の裏側(床面)に型紙を当てて銀ペンで輪郭をなぞります。
表側に線を引くと消えにくい跡が残ることがあるため、輪郭は裏面に写すことを強くお勧めしますのが失敗を防ぐコツです。
銀ペンが手元にない場合は、目打ちで型紙の縁を軽くなぞって跡をつける方法もあります。
跡が薄いと切っている途中で線を見失いやすいので、最初は少し濃いめに写しておくと安心です。
淡い色の革には濃い色の芯を選ぶなど、革の色に合わせてペンを使い分けると線が見やすくなります。
同じ形を何度か作る予定があるなら、厚紙よりクリアファイルなど丈夫な素材で型紙を作っておくと、へたらずに繰り返し使えます。
三角コインケースなら直線を定規に沿わせて数回に分けて切る
三角コインケースのような直線パーツは、金属定規を輪郭線にぴったり合わせてから切り進めます。
革は紙のように一度で切れる素材ではないため、同じ線を数回なぞるつもりで刃を入れるとまっすぐ仕上がります。
- 1回目は軽い力で刃を入れて切り込みのガイドを作る
- 2回目以降は同じ角度で刃を入れ、少しずつ深く切り進める
- 定規がずれていないか、辺を切るたびに手で押さえ直して確認する
三角形は辺ごとに定規を当て直す作業になるので、一辺を切り終えたら革の向きを変えて次の辺に取りかかると、角の位置がずれにくくなります。
一度で切り抜こうとすると力が入りすぎて刃が定規からはみ出したり、手前に滑ったりしやすくなります。
定規を押さえる手は刃の通り道から離し、切り終わるまで力を抜かないよう注意してください。
カーブは刃を立てたまま革を回して少しずつ切り進める
コインケースの角の丸みなど、カーブのある部分は刃の角度を変えずに切るのがきれいに仕上げるポイントです。
刃を立てたまま動かさず、代わりに革のほうを少しずつ回転させながら切り進めます。
刃の向きを無理に曲げながら切ろうとすると、刃先がねじれて切り口がガタついたり、革の繊維がめくれたりしやすくなります。
カーブがきついところほど、一度に切る長さを短くして刃を入れ直すと安定します。
内側に丸まるカーブと外側にふくらむカーブでは、革を回す方向や力の抜き加減が少し変わります。
慣れないうちは、線の上をなぞるように何度か浅く刃を通してから、最後に深く切り込む二段階の進め方が失敗しにくいです。
大きめのカッターより刃先が細いデザインナイフのほうが、小さなカーブでは扱いやすい場面もあります。
手元に両方あるなら、直線は定規とカッター、カーブはデザインナイフと使い分けると、型紙だけでも意外と自由な形が切り出せます。
丸い穴はハトメ抜き(穴あけポンチ)で代用できる

丸い穴をあけたいなら、ハトメ抜き(穴あけポンチ)で代用できます。
ハトメ抜きは先端が筒状になった刃物で、革に垂直に当てて上からたたくと、その直径どおりの丸い穴がきれいに抜けます。
作りたい穴の直径に合わせてハトメ抜きの号数を選ぶ
ハトメ抜きは号数ごとに刃の直径が決まっていて、号数の数字が大きくなるほど穴も大きくなります。
作りたい穴の大きさより先に号数を決めてしまうと、仕上がりのサイズが思ったものと変わってしまうため、まずは使う金具や紐の太さから逆算して号数を選びます。
迷ったときは実際に通したい紐や金具を革の上に置いて、直径を測ってから号数を決めることをお勧めします。財布の紐通し穴やDカンを通す穴など、用途によって必要な直径は変わります。
| 号数の目安 | 穴の直径 | 主な用途の目安 |
|---|---|---|
| 2号前後 | 約2mm | 細い紐通し、飾り穴 |
| 4号前後 | 約4mm | Dカンやナスカンの足 |
| 6号前後 | 約6mm | やや太めの紐やコード |
同じ号数でもメーカーによって表記や直径が微妙に異なる場合があります。
号数だけでなく、実際にミリ単位の直径が書かれているものを選ぶと、あとで測り直す手間が減ります。
ハトメ抜きを革に垂直に当ててまっすぐ打ち抜く
ハトメ抜きは、刃を革に対してまっすぐ垂直に当てることが仕上がりを左右します。
刃が傾いた状態でたたくと、片側だけが深く入って穴の形がゆがんだり、断面が斜めになったりします。
打つときは、片手でハトメ抜きの位置を固定し、真上からハンマーでまっすぐたたきます。
一度で貫通しないときは、位置がずれないように気をつけながら、同じ角度でもう一度軽くたたくと穴がきれいに仕上がります。
刃先の近くに指を添えたまま打つと、ハンマーが逸れたときにけがをするおそれがあるため、指は刃から離しておきます。
下には必ずゴム板やカッターマットなど、刃を受け止められるものを敷きます。
硬い机の上に直接革を置いて打つと、刃先が傷んだり下の台に傷がついたりします。
楕円や長穴は2つの丸穴をカッターでつないで仕上げる
ハトメ抜きで作れるのは基本的に丸い穴だけですが、楕円や長穴は、丸穴を2つあけてから間をカッターでつなぐことで、作成が可能な場合があります。バックルの芯棒を通す長穴などでよく使う形です。
まず穴の両端になる位置に、同じ号数のハトメ抜きで丸穴を2つあけます。
次に、その2つの穴の間を定規を当てながらカッターで切り、上下の縁を丸穴の輪郭に合わせてつなげます。
切り始めと切り終わりは丸穴の縁でカッターの刃を止めるようにすると、余分な切り込みが外側にはみ出しにくくなります。
切り口がまっすぐそろわないときは、上下の縁を少しずつ整えるように刃を入れ直します。
長穴の幅が狭いと、間をつなぐ際に刃が斜めに入りやすくなります。
落ち着いて少しずつ切り進めれば、専用の長穴用ポンチがなくても実用的な仕上がりになります。
クッキー型や釘抜きなど身近な道具も薄い革なら抜き型の代わりになる
クッキー型や釘抜きのような、本来は革と関係のない道具でも、薄い革であれば形を抜く代わりに使えます。
刃物ほど自由な形は作れませんが、丸みのあるシルエットや小さなパーツなら十分に実用的です。
ここでは身近な道具を革用にどう活かすか、向き不向きを含めて紹介します。
| 身近な道具 | 向いている形・大きさ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 金属製クッキー型 | 星・ハート・丸など定番の形 | 薄い革専用。 型を垂直に押し込む |
| 釘抜きの先端・ワッシャー | 小さな丸や角のパーツ | 縁の厚みがまちまちなので試し打ちする |
| 刃のない型・置物 | 輪郭が複雑な形 | 抜けないので型紙として輪郭を写す |
縁の薄い金属製クッキー型は薄い革を押し抜ける
お菓子作りで使う金属製のクッキー型は、縁が薄く仕上げられているものが多く、薄手の革であれば、型の輪郭に沿って押し抜ける場合があります場合があります。
星やハート、丸などの定番の形がそのまま使えるのは、代用道具としてはうれしいポイントです。
押し抜くときは、革をカッターマットなど硬めの面の上に置き、型を垂直に当ててから体重をかけるように押し込みます。
型を傾けたまま力を加えると縁の一部しか革に届かず、輪郭が半端に切れてしまうことがあります。
型を革に対してまっすぐ当てる意識を持つだけで、仕上がりのそろい方がかなり変わります。
ただし、クッキー型はもともと生地を抜くための道具で、革を切るほどの刃はついていません。
厚みのある革に無理に押し込むと型が曲がったり、刃元が滑って手に当たったりする恐れがあるため、対応できるのはあくまで薄い革までと考えておきます。
一度革に使った型は、内側になめしの成分や染料がわずかに移ることがあります。
見た目では気づきにくくても、口に入れる食品に触れる道具として使い続けるのは避け、以後は革専用の道具として扱うのが安心です。
釘抜きの先端など身近な金属は小さな形を抜くのに使える
釘抜きの先端やワッシャーの縁など、身の回りにある硬い金属の一部も、小さな丸や角の形を抜く道具として使えます。
専用のポンチやハトメ抜きが手元にない場面で、応急的に穴や小さなパーツを作りたいときに役立つ方法です。
例えば釘抜きの先端の丸まった部分は、小さな円形のアクセントパーツを抜くのに向いています。
ワッシャーやパイプの端のように輪になった金属も、内側の径に合わせた丸抜きの代わりとして試せます。
この方法で気をつけたいのは、金属の切れ味や縁の厚みが道具によってばらばらな点です。
縁が鈍いものは何度も打ち込む必要があり、革の繊維がつぶれて切り口が毛羽立つことがあります。
あらかじめ端革で試し打ちをして、抜けるかどうかを確認してから本番の革に使うと失敗が減ります。
金属の道具を打ち込む際は、硬い床の上ではなく、ゴム板やまな板などクッションになるものを下に敷きます。
下敷きなしで直接たたくと、道具にも作業台にも余計な負担がかかってしまいます。
刃が立たない型は輪郭をなぞる型紙として活用する
厚みがありすぎて押し抜けない型や、そもそも刃が立っていない置物のような型でも、輪郭を写し取る型紙として使えます。
抜く道具としては使えなくても、形を決める手がかりとしては十分に役立ちます。
使い方はシンプルで、型を革や厚紙の上に置いて銀ペンや鉛筆で縁をなぞるだけです。
写し取った線に沿ってカッターやハサミで切り出せば、型そのものが刃を持っていなくても同じシルエットの革パーツを作れます。
立体的な置物や取っ手つきの型は、床に接する面の形が単純でないことがあります。
なぞる前に型を横から見て、革に当てる面がどこになるのか確認しておくと、写した輪郭がゆがみにくくなります。
この方法は形を決めるだけなので、切り出し自体の精度は使うカッターや手元の丁寧さに左右されます。
型を押し当てて一気に抜く方法に比べると手間はかかりますが、形の自由度は上がるため、複雑なシルエットを試したいときに向いた選び方です。
星形やハートなどの小さな形は丸穴とデザインナイフの組み合わせで作れる

星形やハートのような細かい飾り形は、丸穴とデザインナイフを組み合わせれば抜き型がなくても形にできます。
カーブの多い形をいきなりフリーハンドで切るのは難しいですが、丸穴で土台を作ってから直線を足していくと、線がぶれにくくなります。
ハートは丸穴2つとV字の切り込みを組み合わせて形にする
ハート形は、上部の2つの丸みをハトメ抜きで作った丸穴で作り、下のとがった部分をカッターで切り足すと形が整いやすくなります。
まず型紙にハートを描き、上側の左右の膨らみに合う位置と大きさの丸を決めます。
丸の中心にハトメ抜きを垂直に当てて打ち抜いたら、2つの丸穴の下側を結ぶようにV字の切り込みをカッターで入れます。
丸穴で曲線部分をあらかじめ作っておくと、カッターだけで全体を切る場合と比較して、仕上がりの左右差が軽減される傾向があります。
V字の角度は浅すぎると先端が丸く見え、深すぎるとハートというより三角形に近づきます。
型紙の段階で角度を決めておき、革に写した線に沿って刃を数回に分けて入れると、狙った形に近づけやすいです。
丸穴の直径を変えるだけで、ふっくらしたハートからシャープなハートまで表情を変えられます。
同じ工程でも穴の号数を変えて試し切りをしてみると、自分の作りたい雰囲気に合う組み合わせが見つかります。
星形は型紙を革に貼り付けて角から中心に向かって切る
星形は角が多く線の向きが何度も変わるため、型紙を革に貼り付けて輪郭をなぞりながら切ると迷いにくくなります。
厚紙で星の型紙を作り、革に一時的に貼り付けられる両面テープなどで固定してから、外周に沿ってカッターを入れていきます。
切る順番は、星の先端の角から中心の凹みに向かって一辺ずつ進めるのがコツです。
一筆書きのように遠回りせず切ろうとすると刃の角度が安定せず、角が丸くなったり欠けたりしやすくなります。
- 型紙を革にしっかり固定してから切り始める
- 先端の角から凹みに向かって一辺ずつ切る
- 凹み部分は刃先だけを使い、浅く数回に分けて入れる
- 切り終えた辺から型紙が浮かないか都度確認する
凹みの部分は特に刃が滑りやすいので、力を入れすぎず刃先だけを使って浅い切り込みを重ねる方法が安全です。
型紙が革から浮いてしまうと線がずれるので、切り進めるたびに貼り付き具合を確認しておくと形が崩れにくくなります。
細かい形ほど刃を新しくして一度で切り抜く
星形やハートのような細かい形は、切れ味の良い新しい刃で一度の作業で切り抜くのが失敗を減らすポイントです。
刃が古くなっていると同じ場所を何度もなぞることになり、そのたびに線がわずかにずれて角がガタつきます。
特にハートの先端や星の角のような細い部分は、切れない刃で無理に力を入れると刃が横に逃げてしまいがちです。
刃先が滑ると指を切るおそれがあるため、切れ味が落ちたと感じたらためらわず刃を折るか交換してください。
作業前に端革で試し切りをして、刃の通りを確認しておくのもおすすめです。
小さな形は一枚あたりの作業時間が短い分、刃の状態が仕上がりにそのまま表れやすいという特徴があります。
下にはカッターマットを敷き、刃が進む先に手を置かないようにして切り進めます。
細かい形を複数枚そろえたいときは、1枚切るごとに刃先の切れ味を軽く確認しながら進めると、形のばらつきを抑えやすくなります。
抜き型を打つときの下敷きやハンマーも家にあるもので代用できる
抜き型を打つときに使う下敷きとハンマーも、家にある道具でひととおり代用できます。
専用のゴム板や木槌がなくても、厚みや当て方に気をつければ普段使っている道具で十分に間に合います。
ここでは下敷きとハンマー、そして作業する場所という3つの視点から、代用のコツを見ていきます。
ゴム板の代わりに厚手のプラスチックまな板を敷く
抜き型を打つときに敷くゴム板は、刃先を守りながら衝撃を吸収し、下の作業台に傷をつけない役目を持っています。
この役割を薄い板や硬すぎる板に任せると、刃が傷んだり台が傷ついたりしやすくなります。
家庭にあるものの中では、厚手のプラスチックまな板がゴム板の代用として使いやすい存在です。
目安として厚みが1センチ前後あるものなら、ハンマーの衝撃をある程度吸収してくれるため、刃先の傷みを抑えられます。
反対に厚みが数ミリ程度の薄いまな板や、硬い木製のカッティングボードは衝撃を逃がしにくく、繰り返し打つうちに反りや割れが出てくることがあります。
木目の粗い板だと表面がへこんで型がまっすぐ入らなくなることもあるため、下敷きにはできるだけ厚みと硬さのバランスが取れたものを選びます。
まな板を下敷きとして使った場合は、そのまな板を革専用の道具として置いておくと安心です。
革を切ったり打ったりする作業では革のなめし剤や染料がまな板に移ることがあるため、料理用として食卓に戻すのは避けたほうがよいでしょう。
| 候補 | 厚み・硬さの目安 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 専用ゴム板 | 弾力があり衝撃を吸収 | 刃先を守りやすく本来の使い方 |
| 厚手プラスチックまな板 | 厚み1cm前後 | 代用として使いやすい |
| 薄いまな板・カッティングボード | 厚み数mm | 反りや割れが出やすく不向き |
| ガラス製の板 | 硬いが弾力なし | 割れる危険があり不向き |
金づちを使うときは当て木をして型の頭を守る
抜き型を打つ専用の道具としては木槌や樹脂ハンマーが向いていますが、家庭にある金づちで代用することも珍しくありません。
ただし金づちは頭が硬い金属のため、型の柄に直接当てると型の頭がへこんだり変形したりしやすい点には注意が必要です。
そこで役立つのが当て木です。
型の頭の上に端材や厚めの板を一枚挟んでから金づちで打つと、衝撃が分散されて型へのダメージを減らせます。
当て木を挟むだけで、家庭用の金づちでも型を傷めにくくなります。
当て木に使う板は、手のひらより少し大きい程度の端材で十分です。
表面が平らで割れていないものを選ぶと、打つたびに力がまっすぐ型に伝わりやすくなります。
合板の切れ端やすのこの板など、家の中で余っている木材で間に合わせられます。
当て木を挟まずに金づちを型へ直接当てると、型の頭が欠けたり金属片が飛んで指や目を傷つけたりするおそれがあります。
特に古い型や小さな型ほど頭の面積が狭く、金づちの角が当たりやすいので気をつけたい点です。
打つ場所は揺れにくい床や頑丈な台の上を選ぶ
下敷きとハンマーがそろっても、打つ場所がぐらついていると型がずれたり刃の通りが浅くなったりします。
がたつく折りたたみ机の上で作業すると、一打ちごとに机がしなんでしまい、同じ力で打っても刃が思うように入っていきません。
できれば脚がしっかりした頑丈な台か、床にすのこや厚い板を敷いた上で作業するのがおすすめです。
床であれば体重をかけやすく、狙った位置に力を集中させやすいという利点もあります。
ガラス天板のテーブルや、脚が細く不安定な台の上で直接打つのは避けたい組み合わせです。
ガラスは思わぬ力の加わり方で割れることがあり、割れた破片でけがをする心配があります。
- 台や床が打つたびにたわんだり動いたりしないか
- ガラス天板や脚の細い台を避けているか
- 下敷きを敷く面が水平になっているか
- 周囲に倒れやすい物や割れやすい物を置いていないか
下敷き・ハンマー・作業場所の3つがそろえば、家にある道具でも抜き型を打つ作業は無理なく進められます。
専用の木槌や作業台と比べると力の伝わり方に多少の差は出ますが、道具を選ぶときのポイントを押さえておけば十分に対応できます。
代用品と専用品の差は切り口の精度と仕上げのきれいさに出る

代用道具でも革を切り出すことはできますが、仕上がりの精度は専用の抜き型に比べて見劣りします。
特に同じ形を何枚も作るときや、細かいカーブが多いパーツを作るときに、その差がはっきり出てきます。
専用の抜き型は角やカーブが何枚抜いても均一にそろう
抜き型は刃の形が一度作られたら変わらないので、100枚抜いても最初の1枚と同じ輪郭になります。
型紙とカッターで手切りする場合、どんなに慎重に切っても手の動きにわずかなブレが出るため、枚数を重ねるほど形にばらつきが生まれやすくなります。
特に星形やハートのような角とカーブが混在する形は、手切りだと角の鋭さや曲線の丸みを毎回同じ加減で再現するのが難しいところです。
1枚だけ作る小物なら気にならない差ですが、複数枚を組み合わせて縫い合わせる作品だと、角のズレが縫い合わせたときの段差として目立ってしまいます。
下の表は、代用道具と専用の抜き型で仕上がりがどう変わるかを簡単にまとめたものです。
| 項目 | 型紙+カッター(代用) | 専用の抜き型 |
|---|---|---|
| 形のばらつき | 枚数を重ねるほど出やすい | 枚数が増えてもほぼ同じ |
| 角の鋭さ | 刃の入れ方で差が出る | 常に一定 |
| 作業時間(1枚あたり) | 長め | 短い |
一点ものを作るときは代用道具でも十分ですが、同じ形を繰り返し使う作品ほど専用の抜き型の精度がありがたく感じられます。
縫い目の仕上げは専用ツールのほうが締まりよく整う
抜き型で切り出したパーツは輪郭が均一なので、菱目打ちで縫い穴をあける位置も揃えやすくなります。
輪郭が少しでも歪んでいると、パーツ同士を合わせて縫い穴をあける際にラインがずれ、縫い上がったときの糸目が波打って見えることがあります。
手切りしたパーツでも縫い穴の位置を丁寧に測って打てば問題なく縫えますが、輪郭の微妙な凹凸まではどうしても手作業で拾いきれない部分が出てきます。
その結果、縫い終えたあとにパーツの縁と糸目の間隔が場所によって狭くなったり広くなったりすることがあります。
見た目だけでなく、縫い目の間隔が均一でないと糸への負担のかかり方も場所によって変わってきます。
長く使う小物ほど、この差が使い込むうちに縫い目のほつれやすさとして表れる場合があるため、縫い目の仕上げを重視したいときは輪郭の精度を意識しておきたいところです。
切り口のコバは水で磨けばトコノールがなくてもある程度整う
コバ(切り口の断面)を整えるとき、専用のコバ用ワックス(トコノール)がない場合は、水で軽く湿らせてから木や布で磨く方法も、一定程度の仕上がりが期待できます。
革の繊維を水で寝かせて磨くことで、ざらついた切り口がある程度なめらかになります。
- コバに水を少量つけて湿らせる
- 木の丸棒や布で繊維の向きに沿って磨く
- 乾かしながら数回繰り返す
ただし水磨きだけでは、専用のコバ用仕上げ剤のような艶やコーティングの強さまでは再現できません。
濡らしすぎると革が波打ったり色が抜けたりすることがあるので、ごく少量ずつ湿らせるようにしてください。
普段使いする小物であれば水磨きでも十分に見栄えは整いますが、長期間使う予定の作品や人に贈るものを作るときは、専用の仕上げ剤も検討してみるとよいでしょう。
代用と専用の差を理解したうえで、作りたいものに合わせて選んでいくのが失敗の少ないやり方です。
初心者は切る・穴をあける・縫う道具だけそろえれば残りは代用で始められる
レザークラフトを始めたばかりの人は、切る・穴をあける・縫うための基本道具だけ先にそろえれば十分です。
抜き型のような形を効率よく作るための専用道具は、最初の一歩ではまだ必要ありません。
基本の道具を押さえたうえで、足りない部分は身近なもので補いながら進めると、道具代を抑えつつ無理なく作業を続けられます。
カッター・定規・カッターマット・菱目打ち・針と糸は最初に用意する
革を扱ううえで欠かせないのは、革を切る・縫い穴をあける・糸を通して縫い合わせるという3つの工程に対応した道具です。
この5点さえそろえば、小物作りの基本工程は一通りこなせます。
逆にこれらを別の道具で済ませようとすると、仕上がりの差が大きく出やすくなる部分でもあります。
| 道具 | 役割 |
|---|---|
| カッター(デザインナイフ) | 革を切り出す |
| 定規(できれば金属製) | 直線をまっすぐ切るためのガイド |
| カッターマット | 刃から作業台と刃先を守る下敷き |
| 菱目打ち | 縫い穴を等間隔にあける |
| 針と蝋引き糸 | パーツ同士を縫い合わせる |
このうち定規は金属製を選ぶことが大切です。
プラスチック製の定規はカッターの刃が当たった拍子に削れてしまい、次に使うときには線がずれる原因になります。
菱目打ちは形を切り抜く抜き型とは別の道具で、あくまで縫い穴を等間隔にあけるためのものなので、この2つの役割を取り違えないようにしてください。
この5点は一般的な手芸店でも部分的にそろえられますが、菱目打ちと針・糸は、レザークラフト専門店やネット通販を参考にして、必要な太さや号数を確認してから購入することをお勧めします。
ひとつずつ買い足すよりも、最初にまとめて用意しておくほうが結果的に無駄が出にくく、道具の質が原因で作業が進まないという事態も避けやすくなります。
キリやハンマー、ボンドは家にあるもので代用できる
基本の5点道具に対して、キリやハンマー、接着剤といった補助的な道具は、家にあるもので代用しやすい部類に入ります。
使う頻度が低いものや、力のかかり方が軽いものほど、専用品でなくても作業に困りにくいためです。
- 目打ち・キリ→つまようじの先や千枚通しで代用
- 革包丁を打つ木づち→ホームセンターの木づちや金づちに当て木をして代用
- レザー用ボンド→木工用ボンドや布用の接着剤で仮止め程度なら代用
接着剤は種類によって、乾いた後の硬さや耐久性がかなり違います。
仮止めではなく力がかかる部分の接着まで身近なもので済ませてしまうと、時間が経ってから接着面がはがれてくることがあります。
長く使う予定の作品では、途中からでもレザー用の接着剤に切り替えたほうが安心です。
木づちや金づちを使うときも注意点があります。
先端が硬すぎる道具で直接たたくと、革包丁の刃先が欠けたり菱目打ちの頭がつぶれたりすることがあるため、当て木を挟むひと手間を省かないようにしてください。
この部分だけ気をつければ、あとは自宅にある道具で十分に作業を進められます。
底鋲などの金具はメッキの種類と色で見た目と耐久性が変わる
財布やキーケースの底に取り付ける底鋲などの金具は、切る・縫うための道具とは違い、身近なもので代用がきかないパーツです。
金具はメッキの種類によって色合いだけでなく、サビへの強さや経年変化の出方も変わってきます。
真鍮製やニッケルメッキは使い込むほど色味が落ち着いていく一方、シルバーカラーのメッキは比較的長いあいだ明るい色を保ちやすい傾向があります。
ゴールドカラーのメッキは華やかな印象になりますが、革の色によっては金具だけが目立ちすぎることもあるので、全体のバランスを見ながら選ぶとよいでしょう。
同じ形の底鋲でもメッキが違うだけで作品の雰囲気は大きく変わります。
底鋲は数個単位で購入できることが多いので、作品の革色や他の金具と合わせて1種類にそろえておくと、あとから買い足すときも同じ見た目で統一しやすくなります。
ここだけは代用に頼らず、最初から作品のイメージに合ったものを選んでおくことをお勧めします。
同じ形を何個も作るなら代用より抜き型を用意したほうが得になる

同じ形を何個も切り出す予定があるなら、専用の抜き型を用意したほうが結果的に得になります。
1個や2個だけなら代用道具で十分ですが、数が増えるほど代用にかかる手間が積み重なっていくからです。
数個だけ作るなら代用道具で手間は十分に吸収できる
コインケースやキーホルダーを1〜2個だけ作る場合は、型紙とカッター、ハトメ抜きの組み合わせでも十分にきれいなパーツが作れます。
1枚ずつ型紙を当てて輪郭を写す作業も、数が少なければそれほど負担にはなりません。
むしろ抜き型をわざわざ探して購入するほうが、費用も手間もかかってしまうことがあります。
試作品を1つ作ってみたいだけのときや、革の種類やサイズを毎回変えたい人にとっては、代用のほうが自由度は高いといえます。
ただし、切り出すたびに型紙を革に固定し直す作業は小さな負担になります。
数個程度なら気にならなくても、この先も同じ形を使う予定があるなら、早い段階で抜き型への切り替えを考えておくと後の作業がラクになります。
繰り返し作る形は抜き型で作業時間とばらつきを大きく減らせる
コースターやカードケースのパーツなど、同じ形を10個、20個と繰り返し作るなら、抜き型を使ったほうが作業時間もパーツの精度も大きく変わってきます。
型紙を当てて線を引き、カッターで切るという工程を毎回繰り返すと、1枚あたりの作業時間が積み重なり、全体ではかなりの時間になります。
抜き型なら革に当ててハンマーで打つだけで輪郭が決まるため、線を引く手間そのものがなくなります。
仕上がりの形も型に沿って均一になるので、パーツごとの大きさや角度のばらつきが出にくくなる点も見逃せません。
特に縫い合わせて使うパーツは、1枚だけ形がずれているとその後の穴あけや縫製で帳尻を合わせる作業が発生します。
手作業での型取りを繰り返すほど、わずかな誤差が積み重なって最終的な仕上がりに影響しやすくなるので注意が必要です。
数を作るほど1個あたりの作業時間が短縮される効果も大きくなり、型の購入費用を作業時間の短縮分で取り戻しやすくなります。
型の費用と自分の作業時間を合わせて損得を判断する
抜き型を購入するかどうかは、型の値段と自分の作業時間を天秤にかけて考えるとわかりやすくなります。
おおまかな目安を表にまとめました。
| 作る個数の目安 | 向いている方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 1〜3個程度 | 型紙+カッターなどの代用 | 型を買う費用のほうが割高になりやすい |
| 5〜10個程度 | 形の複雑さで判断 | 単純な形は代用、複雑な形は型が有利 |
| 10個以上・継続的に作る | 専用の抜き型 | 作業時間の短縮と形のばらつき解消で元が取りやすい |
この目安はあくまで一般的な傾向で、形の複雑さや革の厚みによって前後します。
単純な直線だけのパーツなら10個を超えても代用で対応できることもありますし、逆に細かい飾り形なら数個の時点で型を検討したほうがよい場合もあります。
自分がその作品をどれくらいの頻度で作るのか、今後も同じ形を使い続けるのかを考えたうえで、型の購入費用と浮く作業時間を比べてみると、代用と専用品のどちらを選ぶべきかが見えてきます。
既製品にない形はオリジナルの抜き型を専門業者に発注できる
市販のセットに欲しい形やサイズが見つからないときは、専門の抜き型業者にオリジナルの抜き型の発注を検討できます。
ロゴマークや自分でデザインした形、既製品にない細かいサイズ違いなども、図面やデータを渡せば専用の刃を作ってもらえます。
個人からの注文を受け付けている業者も多く、思っているより気軽に相談できる窓口です。
作りたい形を実寸の図面かデータで用意する
発注の第一歩は、作りたい形を実際の大きさそのままの図面かデータにまとめることです。
紙に手描きした型紙をスキャンしたものでも構いませんし、パソコンで作成したデータを送る方法もあります。
どちらの場合も、縮小や拡大をせず実寸で用意するのが基本です。
手描きの場合は、方眼紙に定規とコンパスを使って正確な線を引くと業者側で読み取りやすくなります。
角の丸みやカーブの半径も、わかる範囲で数値を書き添えておくと仕上がりのイメージが伝わりやすいです。
データで用意する場合は、業者が指定する形式に合わせて作成します。
線の太さや余白の取り方にも指定があることが多いため、発注前に業者のサイトで入稿ルールを確認しておくと手戻りが減ります。
形が左右対称かどうか、パーツの中に穴や切り込みが必要かどうかも、この段階で図面に描き込むことをお勧めします。
後から追加すると刃の設計をやり直すことになり、納期や費用に響く場合があります。
見積もりで刃の種類・サイズ・納期を確認する
図面を送ったら見積もりを取りますが、金額だけでなく刃の種類・サイズ・納期の3点をあわせて確認しておくと安心です。
抜き型には木型に刃を埋め込むタイプや金属ベースのタイプなど複数の作り方があり、使う革の厚みや打ち方によって向き不向きがあります。
| 確認項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| 刃の種類 | 木型ベース・金属ベースなど、使う革の厚みや打ち方(手打ち・プレス)に合っているか |
| サイズ | 図面通りの実寸で仕上がるか、公差(誤差の範囲)がどの程度か |
| 納期 | 受注から発送までの目安日数、繁忙期による延びの有無 |
| 費用 | 刃の設計費と本体費用が分かれているか、個数による割引があるか |
特に納期は業者やシーズンによって差が出やすい項目です。
イベントや納品の締め切りがある場合は、余裕を持って発注しないと間に合わなくなる恐れがあります。
見積もり段階で納期を明確にしてもらい、逆算してスケジュールを組むようにしましょう。
届いたら端革で試し抜きしてから本番の革に使う
抜き型が手元に届いたら、すぐに本番の革を切らず端革で試し抜きをするのが安全な進め方です。
図面上は問題なくても、実際に打ってみると角の抜けが甘かったり、微妙にサイズがずれていたりすることがあります。
試し抜きでは、いつも使っている厚みの革を用意し、ゴム板などの下敷きを敷いた上で垂直に型を当てて打ちます。
抜いたあとの断面を指でなぞり、切れ残りがないか、形が図面通りかを確認しましょう。
- 角やカーブの部分がきれいに抜けているか
- 革の厚みを変えても問題なく抜けるか
- 複数回打っても刃の形が変わらないか
もし切れ残りやサイズのずれが見つかった場合は、早めに業者へ相談すれば調整や作り直しに応じてもらえることがあります。
本番の革で作品を仕上げてから不具合に気づくと、革も手間も無駄になってしまうため、試し抜きの工程は省かずに行うことが大切です。
市販の抜き型を買うならサイズ違いのセットを選ぶと使い回しやすい

抜き型を新しく買うなら、単品よりも大小そろったセットを選ぶと長く使い回せます。
作品によって欲しい大きさは変わりますし、後から1個ずつ買い足すよりも最初にセットでそろえたほうが結果的に無駄が少なくなります。
ここでは選び方のポイントを見ていきます。
星や丸はサイズ違いのセットだと作品に合わせて大きさを選べる
星形や丸形は、キーホルダーの飾りからバッグのワンポイントまで使う場面がとても幅広い形です。
同じ星でも1cmくらいの小さいものと3cmを超えるものでは、仕上がった作品の印象がまったく変わります。
単品で1サイズだけ持っていても、作りたいものに合わなければ結局使えません。
その点、サイズ違いが3〜5種類ほど入ったセットなら、そのときどきの作品に合わせて選べる幅が広がります。
迷ったら単品ではなくサイズ展開のあるセットを検討することで、用途に応じた選択肢が広がる可能性があります。
セットの中には号数やミリ数が刻印されているものもあり、次に同じ大きさで抜きたいときに迷わず選べるのも助かるポイントです。
パッケージや商品ページに全サイズの寸法が書かれているか、購入前に確認しておきましょう。
使う革の厚みに刃の高さが対応しているか確認する
抜き型は刃の高さ(深さ)によって、対応できる革の厚みに違いがあります。
刃が低いタイプで厚い革を打とうとすると、革の途中までしか刃が届かず切り残しが出てしまうことがあるため注意が必要です。
財布用の厚い革と小物用の薄い革を両方扱う人は、この点を必ずチェックしましょう。
目安として、次のような対応関係を確認しておくと選びやすくなります。
| 革の厚み(目安) | 向いている刃の高さ | 用途の例 |
|---|---|---|
| 1mm前後 | 低め | 小物の飾り、コインケース |
| 2mm前後 | 中程度 | 財布のパーツ、バッグの飾り |
| 3mm以上 | 高め | ベルトや厚手のバッグ小物 |
商品ページに「対応厚み◯mmまで」と書かれていることも多いので、普段使う革の厚みと照らし合わせてから選ぶと失敗が減ります。
よく使う形のセットから一つずつそろえていく
抜き型はどうしても数がかさむ道具なので、最初から全部そろえようとするとお金も収納スペースもすぐに足りなくなります。
まずは自分の作品でよく登場する形から順にそろえていくのが、無理のない集め方です。
そろえる順番としては、次のような考え方が参考になります。
- 丸・星など汎用性の高い定番形から
- 自分の作品ジャンルでよく使う形(花・動物モチーフなど)
- 特定の作品だけに使う個性的な形は最後に検討
使う頻度の低い形をあとから買い足す形にすれば、手元の道具が無駄なく育っていきます。
焦って一度にそろえず、作品作りの中で「これはよく使うな」と感じた形から少しずつ増やしていくくらいの気持ちで十分です。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 一点ものや大きめの形なら、抜き型がなくても家にある道具で切り出せる
- 直線や大きな形は型紙とカッターで、丸い穴はハトメ抜き(穴あけポンチ)で対応可能な場合がある
- ハトメ抜きは作りたい穴の直径に合わせて号数を選び、革に垂直に当てて打ち抜く
- 薄い革であれば、縁の薄いクッキー型や釘抜きの先端も小さな形を抜くのに使える
- 星形やハートなど細かい飾りの形は、丸穴とデザインナイフを組み合わせて作れる
- 打つときの下敷きやハンマーも、厚手のまな板や当て木でそれぞれ代用できる
- 代用品は手軽だが、切り口の精度や仕上がりの均一さは専用の抜き型に及ばない
- 初心者はカッターや菱目打ちなど最低限の道具をそろえれば、残りは代用で始められる
- 同じ形を何個も作るなら、市販の抜き型を買うか業者に発注したほうが結果的に手間を減らせる
抜き型がなくても、形と個数によっては手持ちの道具で十分にレザークラフトを楽しめます。
直線は型紙とカッター、丸い穴はハトメ抜き、細かい飾りは丸穴とデザインナイフというように、形に合わせて道具を使い分けることで、より良い結果が期待できます。
クッキー型や釘抜きなど身近な金属も、薄い革であれば形を抜く助けになります。
ただし、食品用の道具を革作業に使用した場合は、その後食品に接する用途での使用は避け、革専用の道具として扱うこと、および厚い革には対応していない場合があることに注意してください。
一方で、代用はあくまで手軽に試すための方法であり、切り口の仕上がりは専用の抜き型ほどそろいにくいのも事実です。
同じ形を繰り返し作る予定があるなら、市販の抜き型やオリジナルの発注も選択肢に入れておくと安心です。
まずは家にあるカッターや定規、ハトメ抜きなどでできる範囲から始めてみて、必要に応じて専用の道具を足していく形で進めてみてください。

