塩サバを買ってきて焼いてみたら、しょっぱくて食べにくかった……という経験、ありませんか?私もそういう失敗を何度かやらかしました。
塩サバは保存のために塩をしっかりきかせてあるので、そのまま焼くと塩分が強すぎることがある場合があります。
でも、ちょっとした塩抜きの手順を知っておくことで、食べやすくなる可能性があります。
この記事では、塩サバの塩抜き方法をわかりやすく、実践的にまとめました。
この記事でわかること
- 塩サバの塩抜きに使える方法(水・酒・牛乳など)とそれぞれの特徴
- 塩抜きにかかる時間の目安と失敗しないためのコツ
- 塩抜きした塩サバを使ったおすすめ料理と味付けの調整方法
- 塩抜き不要なケースや、逆に塩を足したいときの考え方
そもそも塩サバってどんな食材?塩抜きが必要な理由

塩サバとは、サバに塩をまぶして保存性を高めた加工食品です。
日本では昔から馴染みのある食材で、スーパーでも一年中手軽に買えるのが魅力ですよね。
サバは傷みやすい魚なので、塩をしっかりきかせることで日持ちさせているわけです。
ただ、その分だけ塩分がかなり多く含まれています。
塩サバに含まれる塩分量は商品によって異なりますが、一般的に100gあたり1.5〜3g程度の塩分が含まれていることが多いです。
ひとつの切り身がだいたい80〜120g前後なので、1切れだけでも相当な塩分になります。
1日の塩分摂取の目標量と比べると、1切れでかなりの割合を占めてしまうことがわかります。
「でも、塩サバって普通に焼いて食べてるよ?」という方もいると思います。
実際、塩分の量は商品によってかなりバラツキがあって、薄塩タイプや減塩タイプと明記されているものは塩抜き不要で食べられることも多いです。
一方、しっかりした塩漬けタイプや、業務用・魚屋さんで仕入れたものは塩分がかなり強めになっていることがあります。
塩抜きが特に必要になるのは以下のようなケースです。
- 焼いてみたらしょっぱすぎて食べにくかったとき
- 煮物や炊き込みご飯など、調味料を加える料理に使いたいとき
- 塩分を気にしている家族に食べさせたいとき
- 塩サバをそのまま食べるのではなく、アレンジ料理の素材として使いたいとき
逆に、薄塩タイプで普通に焼いて食べる場合は、塩抜きをしなくてもちょうどいい塩加減のことが多いです。
まずはパッケージの表示を確認して、「塩サバ(辛口)」「塩サバ(甘塩)」などの記載をチェックしてみてください。
辛口と書いてあるものほど塩分が強く、塩抜きが必要なケースが多いです。
また、塩サバの塩抜きは「完全に塩を抜く」ことが目的ではありません。
あくまでも「食べやすい塩加減に調整する」というのが正しいイメージです。
塩を抜きすぎると今度は味気なくなってしまうので、そのバランスが大事なんですよね。
この記事ではそのあたりのコツもしっかりお伝えします。
なお、塩サバは市販品でも塩分表示が商品ごとに異なります。
購入時にはパッケージの成分表示を確認するくせをつけておくと、塩抜きが必要かどうかの判断がしやすくなります。
「辛口」や「本塩」と書かれたものは、まず塩抜きを検討してみましょう。
基本の塩抜き方法①「水に浸ける」やり方と時間の目安

塩サバの塩抜きといえば、もっとも基本的なのが水に浸けて塩を抜く方法です。
特別な材料も必要なく、シンプルな方法なので、まずはこれを参考にしてみてください。
水を使った塩抜きの手順
手順はとても簡単です。
- バットやボウルに塩サバの切り身を入れる
- 塩サバがかぶるくらいの水を注ぐ
- 冷蔵庫に入れて浸けておく
- 時間が経ったら取り出して、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る
ポイントは常温ではなく冷蔵庫で浸けることです。
魚は傷みやすいので、常温で長時間水に浸けていると鮮度が落ちてしまいます。
必ず冷蔵庫を使ってください。
塩抜きにかかる時間の目安
時間の目安は、塩分の強さによって変わりますが、一般的には以下が参考になります。
| 塩サバの種類 | 水での塩抜き時間の目安 |
|---|---|
| 甘塩・薄塩タイプ | 30分〜1時間程度 |
| 普通の塩サバ | 1〜2時間程度 |
| 辛口・本塩タイプ | 2〜4時間程度(場合によっては一晩) |
塩抜きしすぎると旨みも一緒に抜けてしまう傾向があるので、長くても4〜5時間を目安にすることをおすすめします。途中で取り出して焼いて少し食べてみると、塩加減の確認ができるのでおすすめです。
また、水は途中で1〜2回交換すると、塩抜きが均一に進みやすくなります。
最初の1時間で水を交換してあげると効率よく塩が抜けます。
水の量と塩の濃度の関係
ここで少し知っておくと便利な話をします。
塩抜きのとき、水に少量の塩を溶かした「薄い塩水」に浸けるとよい、という方法も知られています。
「え、塩を抜きたいのに塩水に入れるの?」と思うかもしれませんが、これには理由があります。
真水に浸けると、浸透圧の関係で塩だけでなく旨みや脂も流れ出てしまう可能性があります。
一方、薄い塩水(水1Lに対して塩小さじ1杯程度)に浸けると、旨みを保ちながら余分な塩分だけを緩やかに抜くことができるのです。
これは「呼び塩」と呼ばれる昔ながらの知恵です。
特に、塩サバの旨みを料理に活かしたいときには、薄い塩水での塩抜きを試してみてください。
水に浸けるだけの方法は手軽ですが、浸けている間に魚の旨みがある程度流れ出てしまうのが弱点です。
料理に使う目的や好みに合わせて、次に紹介する別の塩抜き方法も組み合わせてみてください。
塩抜き方法②「酒蒸し・酒洗い」で旨みを逃さず塩を抜くコツ

水に浸ける方法は手軽ですが、もう少し旨みを大切にしたいなら、料理酒(日本酒)を使った塩抜きが効果的です。
酒に含まれる成分が魚の臭みを和らげながら、塩分を引き出してくれる効果があります。
水だけの塩抜きと比べると、風味が豊かに仕上がるのが特徴です。
酒洗いの方法
酒洗いとは、塩サバの表面を料理酒で洗うようにしてから調理する方法です。
手順はこうです。
- 塩サバをバットに置く
- 料理酒をさっとまわしかけ、全体にいきわたらせる
- 10〜15分ほどそのままおく
- キッチンペーパーで酒と水気をしっかり拭き取る
これだけで塩気が柔らかくなり、焼いたときに魚の旨みが引き立ちます。
特に、焼き魚として食べるときにおすすめの方法です。
短時間でできるので、料理前のひと手間として取り入れやすいのも魅力です。
酒蒸しを利用した塩抜き
もう少しがっつり塩を抜きたいなら、フライパンや鍋を使った酒蒸しが有効です。
- フライパンに塩サバを入れ、料理酒を大さじ2〜3杯まわしかける
- ふたをして弱火〜中火で5〜8分ほど蒸す
- 蓋を開けて、余分な水分を飛ばす
この方法は、塩を抜くと同時に魚に火を通すことができます。
そのままほぐして、大根おろしと一緒に食べたり、炊き込みご飯やパスタの具材にしたりするのにぴったりです。
ただし、料理酒を使うので加熱が必須です。
生のまま食べる用途には使えない点に注意してください。
酒を使う塩抜きのメリットとデメリット
酒を使った塩抜きは、魚の臭みを取りながら旨みを保てるのが最大のメリットです。
特に塩サバのような青魚は、水だけの塩抜きだと魚臭さが残ることもありますが、酒を使うことで格段に仕上がりがよくなります。
デメリットとしては、料理酒が必要なこと、そして加熱を伴う方法では生の状態で使いたい場合に対応できないことがあります。
また、酒のアルコール分が飛ばない状態で使うと、料理の仕上がりに影響することもあるので、必ず加熱するようにしてください。
酒を使った塩抜きは、焼き魚・煮付け・炊き込みご飯など、加熱調理を前提とした料理に向いています。
水での塩抜きと比べて旨みが残りやすいので、塩サバの風味をしっかり活かしたい料理に積極的に取り入れてみてください。
塩抜き方法③「牛乳に浸ける」と塩味がマイルドになる理由

「牛乳で塩抜き?」と意外に思う方もいるかもしれませんが、これも昔から使われてきた方法です。
牛乳に含まれるたんぱく質が塩分を吸着する効果があると言われており、塩気を和らげながら魚の臭みも取れるという一石二鳥の方法です。
牛乳を使った塩抜きの手順
- バットやボウルに塩サバを入れる
- 牛乳を塩サバがかぶる程度まで注ぐ
- 冷蔵庫で30分〜1時間浸けておく
- 取り出したら流水で軽くすすぎ、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る
水に浸けるよりも塩が抜けるスピードが穏やかなので、「少しだけ塩を和らげたい」「旨みは残しつつ食べやすくしたい」というときに特に向いている方法です。
牛乳浸けで気をつけること
牛乳を使う場合は、浸けたあとに必ず流水でさっとすすいでください。
牛乳の成分が魚の表面に残っていると、焼いたときに焦げやすくなったり、独特のにおいが出たりすることがあります。
すすいだ後はキッチンペーパーでしっかり水気を取ることが大切です。
また、牛乳に浸ける時間が長くなりすぎると、魚の身がふやけてしまうことがあります。
1時間を超えて浸けるのは避けることをおすすめします。短時間でも塩気が和らぐ傾向があるので、様子を見ながら調整してみてください。
牛乳浸けが向いている料理
牛乳で塩抜きした塩サバは、クリーム系の料理や洋風アレンジにぴったりです。
たとえば、塩サバのクリームパスタや、グラタン、ピカタ(溶き卵をまとわせて焼く料理)などに使うと、牛乳の風味が料理全体になじんで美味しくまとまります。
また、焼き魚として普通に食べる場合でも、牛乳浸けをすることで身がふっくらとして食感がよくなる効果があります。
特に身がパサつきやすい塩サバには、牛乳浸けが柔らかさを補う面でも効果的です。
水・酒・牛乳という3つの塩抜き方法を紹介しましたが、どれがいちばんいいかは料理の目的によって変わります。
焼き魚なら水か酒、洋風アレンジなら牛乳、と使い分けてみるのがおすすめです。
塩抜きした塩サバを使ったおすすめ料理と味付けの調整方法

せっかく塩抜きをしたなら、その塩サバを最大限においしく活用したいですよね。
ここでは、塩抜きした塩サバを使ったおすすめの料理と、料理ごとの味付けの考え方を紹介します。
①定番の焼き魚として食べる
もっともシンプルな使い方が、そのまま焼いて食べる方法です。
塩抜きして塩加減が整った塩サバを、グリルやフライパンで香ばしく焼くだけ。
大根おろしやすだちを添えれば、立派な一品になります。
焼き魚として食べる場合、塩抜きの目安は「少し薄いかな?」と感じるくらいでOKです。
焼くことで水分が飛んで、塩気が少し凝縮されるからです。
また、醤油をかけて食べることも多いので、少し薄め仕上げにしておくとちょうどよい塩加減になります。
②塩サバの炊き込みご飯
塩抜きした塩サバを使った炊き込みご飯は、サバの旨みがご飯全体に広がってとても美味しいです。
塩抜きした塩サバをそのまま米の上に乗せ、醤油・酒・みりんで味付けして炊くだけ。
炊き上がったらほぐして混ぜ込むと、ふわっとした食感になります。
この料理では、塩サバの塩気をだし代わりに活用するので、完全に塩を抜きすぎないことがポイントです。
ほどよく塩気が残っている状態で使うと、調味料の量を控えめにしてもしっかりした味に仕上がります。
③塩サバのパスタ
塩抜きした塩サバをほぐして、オリーブオイルやにんにくと一緒に炒めるパスタも人気のアレンジです。
しっかり塩を抜いた塩サバを使うことで、パスタの味付けをコントロールしやすくなります。
鷹の爪と一緒に炒めてペペロンチーノ風にしたり、トマトソースと合わせたりするとよく合います。
塩サバパスタのポイントは、ゆで汁(パスタのゆで汁には塩が入っているので)と塩サバの塩分を合わせて調整することです。
塩サバをあまり塩抜きしすぎると物足りなくなるので、ほどほどの塩抜きで旨みを残すのが美味しく仕上げるコツです。
④塩サバの味噌煮
塩サバを使った味噌煮も絶品です。
塩抜きした塩サバを鍋に並べ、酒・みりん・砂糖・味噌で作ったタレを加えて煮込みます。
塩サバを塩抜きしてから味噌煮にすることで、塩辛さが抑えられて甘みのある上品な仕上がりになります。
煮物系の料理に使う場合は、塩を少し多めに抜いておくのがおすすめです。
煮込む過程で調味料の塩分が染み込むので、最初から塩分が多いと味が濃くなりすぎてしまいます。
料理別の塩抜き目標まとめ
| 料理の種類 | 塩抜きの目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 焼き魚 | 少し薄め〜ちょうどよい | 焼くと塩気が凝縮するので少し薄めでOK |
| 炊き込みご飯 | ほどほどに残す | 塩サバの塩気がだし代わりになる |
| パスタ・洋風アレンジ | しっかり塩抜き | パスタのゆで汁塩分と合わせて調整 |
| 煮物・味噌煮 | しっかり塩抜き | 調味料の塩分が加わるので多めに抜く |
料理の種類によって「どのくらい塩を抜くか」の目標が変わります。
塩抜きの時間を調整しながら、料理に合わせた塩加減を目指してみてください。
塩抜きで失敗しないための注意点とよくある疑問

塩抜きの方法がわかったところで、実際にやってみると「あれ、うまくいかない」という場面も出てきます。
ここでは、塩サバの塩抜きでよくある失敗と疑問にまとめてお答えします。
Q. 塩抜きしたのにまだしょっぱい
一番多い悩みがこれです。
塩抜きの時間が短すぎた、または水の量が少なすぎた可能性があります。
もう一度新しい水に入れて、さらに30分〜1時間浸けてみましょう。
また、水を途中で交換していなかった場合は、一度水を替えてもう少し浸けてみてください。
それでもしょっぱさが気になる場合は、料理の仕方で対処する方法もあります。
大根おろしをたっぷり添えて食べたり、酸味(すだち・レモン)を加えたりすると、しょっぱさを感じにくくなる効果があります。
Q. 塩抜きしすぎて味がない
逆に塩を抜きすぎてしまうと、今度は旨みまで抜けてしまって味気ない仕上がりになってしまいます。
完全に旨みが抜けてしまう可能性があるため、塩抜きは少しずつ様子を見ながら行うことをおすすめします。
もし塩抜きしすぎてしまったと気づいたら、料理するときに少し塩や醤油で塩気を補ってあげましょう。
また、昆布だしや白だしを少量加えると旨みが補えます。
Q. 冷凍の塩サバは解凍してから塩抜きする?
冷凍の塩サバを塩抜きする場合は、まず冷蔵庫でゆっくり解凍してから塩抜きを行うのが基本です。
凍ったまま水に浸けると、解凍と塩抜きが同時進行になって時間の管理が難しくなります。
また、急激な温度変化で身が崩れやすくなることもあります。
解凍は電子レンジよりも冷蔵庫での自然解凍がおすすめです。
前の晩から冷蔵庫に移しておけば、翌朝にはちょうどよく解凍されています。
Q. 塩抜き後の塩サバはどれくらい保存できる?
塩抜きをした塩サバは、塩分が減った分だけ傷みやすくなります。
塩抜き後はできる限り当日中に調理することを推奨します。
どうしても翌日になる場合は、水気をしっかり拭き取ってラップに包み、冷蔵庫で保存してください。
塩抜き後は長期保存には向かないため、必要な分だけ塩抜きするのが鉄則です。
Q. 塩抜き中に塩サバが臭くなったのはなぜ?
水に長時間浸けておくと、魚が傷んで臭いが出てくることがあります。
特に常温で放置した場合はリスクが高くなります。
塩抜きは必ず冷蔵庫で行い、長くても5時間以内を目安にしてください。
においが気になるときは、水に少量の酢を加えて浸けると臭みが和らぐことがあります。
Q. 塩サバを塩抜きしないで使える料理はある?
はい、あります。
たとえば塩サバを細かくほぐしてポテトサラダや酢の物に混ぜるような場合は、塩サバの塩気が全体の味付けに馴染むことがあります。
また、お茶漬けに使う場合も、お湯が塩気を適度に薄めてくれるので、あまり塩抜きしなくても食べやすいことがあります。
料理全体の塩分バランスを考えて、塩抜きの必要性を判断するのがポイントです。
まとめ:塩サバの塩抜きは目的に合わせた方法を選ぼう
この記事のポイントをまとめます。
- 塩サバは保存のために塩分が多く含まれており、料理によっては塩抜きが必要
- 基本の塩抜きは「水に浸ける」方法で、時間の目安は塩分の強さによって30分〜4時間程度
- 旨みを保ちたいなら「呼び塩(薄い塩水)」に浸けると旨みが逃げにくい
- 料理酒を使った「酒洗い・酒蒸し」は臭みを取りながら旨みを残せる
- 牛乳に浸ける方法は塩気をマイルドにしながら身をふっくらさせる効果がある
- 塩抜きの程度は料理の種類に合わせて調整するのが重要
- 塩抜き後の塩サバは傷みやすいので、当日中に使い切るのが基本
塩サバは手頃な価格で栄養も豊富な、家庭料理の強い味方です。
「しょっぱすぎて苦手」と思っていた方も、塩抜きの方法を知っておくだけで料理の幅がぐっと広がります。
水・酒・牛乳という3つの塩抜き方法を使い分けながら、焼き魚だけでなく炊き込みご飯やパスタなどいろんな料理に活かしてみてください。
最初は「少しだけ薄いかな」くらいを目安に塩を抜いておいて、料理しながら塩加減を調整するのが失敗しないコツです。
塩サバの旨みを上手に活かした料理を、ぜひ楽しんでみてください。

