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UbuntuのブータブルUSBを作りたいものの、「ISOをコピーするだけでは起動しないらしい」「WindowsとUbuntuで手順が違うのか」と迷って手が止まってしまうことはありませんか。
結論からいえば、ISOファイルの入手、専用ツールでの書き込み、ブートメニューからの起動設定という3つの工程を順番に進めることで、WindowsでもUbuntuでもブータブルUSBを作成できる場合があります。
ただし、書き込み先のUSBメモリを間違えると内蔵ディスクのデータが失われる可能性があるため、対象ドライブの確認と事前のバックアップは重要な作業として位置づけられています。
この記事では、Ubuntu公式サイトからのISO入手方法から、Windows環境でのRufusを使った書き込み手順、Ubuntu環境での標準アプリを使った作成方法、さらにブートメニューの開き方やトラブル時の対処法までを順を追って紹介します。
初めてブータブルUSBを作る方も、Windows・Ubuntuどちらの環境で作業するか迷っている方も、自分の環境に合った手順を選びやすくなるはずです。
ISO入手からブート設定までの流れを押さえることで、環境に応じてUbuntuの起動用USBを用意しやすくなります。
この記事でわかること
- Ubuntu公式サイトからDesktop版LTSのISOを入手する手順
- Windows環境でRufusを使ってブータブルUSBを作る方法
- Ubuntu環境で標準アプリやddコマンドを使って書き込む方法
- USBから起動できないときやUSBが認識されないときの対処法
- UbuntuのブータブルUSBはISO入手・書き込み・ブート設定の3工程で作れる
- ISOファイルはUbuntu公式サイトのDesktop版LTSを選ぶのが無難
- USBメモリは8GB以上・USB3.0対応の無地のものを1本用意する
- Ubuntu上で作るなら標準アプリ「ブータブルUSBの作成」が最短ルート
- WindowsパソコンからはRufusを使えば数分でインストールメディアが完成する
- ターミナル派はddコマンドでISOを直接USBへ書き込める
- 作成ツールはRufus・balenaEtcher・Universal-USB-Installer・mkusbで役割が分かれる
- USBから起動するにはF12などのブートメニューとUEFI設定の変更が要る
- USB起動後は「Ubuntuを試す」でお試ししてからインストールに進める
- 書き込み失敗やUSB未認識は容量表示のズレとフォーマットで復旧できる
- Windows 10サポート終了後の古いPCやミニPCはUbuntuで延命できる
- まとめ
UbuntuのブータブルUSBはISO入手・書き込み・ブート設定の3工程で作れる

Ubuntuのブータブルusb作成は、ISO入手・書き込み・ブート設定という3つの工程を順番に進めることで完成する場合があります。
難しそうに聞こえますが、それぞれの工程でやることはシンプルで、迷いやすいポイントさえ押さえておけば初めてでも迷わず進められます。
まずは全体の流れをつかんでおくと、この後の工程で「今どこをやっているのか」が分かりやすくなります。
公式サイトからISOをダウンロードして容量とバージョンを確認する
最初の工程は、Ubuntuの入り口となるISOファイルを公式サイトから入手することです。
ISOファイルとは、OSそのものが1つにまとまった箱のようなデータで、これがないと後の作業は何も始まりません。
ここで注意したいのが入手先で、検索して出てきた個人サイトやファイル共有サービスからのダウンロードは避けるほうが安全です。公式配布元の利用をお勧めします。
非公式な配布元では、ファイルが書き換えられていたり、余計なプログラムが混ざっていたりするリスクがあるためです。
ダウンロードが終わったら、ファイルサイズがおおよそ数GB程度になっているか、バージョン名が長期サポート版(LTS)になっているかを確認しておくと安心です。
途中で通信が途切れると中途半端なサイズのファイルができてしまうことがあり、これをそのまま使うと後の書き込みやブート時にエラーの原因になります。
容量やバージョンの確認は数十秒で終わる作業ですが、ここを省略すると後工程でつまずいたときに原因の切り分けが難しくなります。
最初の小さな確認が、結果的に一番の近道になります。
書き込みツールでUSBメモリにISOを展開する
2つ目の工程は、入手したISOファイルを専用ツールでUSBメモリに書き込む作業です。
ここでISOファイルをそのままUSBにドラッグ&ドロップしてコピーするだけでは、起動できるUSBにならない場合が多いという点は、最初につまずきやすいポイントとして覚えておくとよいでしょう。
Ubuntu上で作業するかWindows上で作業するかによって使うツールは変わりますが、どちらの場合も共通しているのは「対象のUSBメモリを選ぶ画面で慎重に確認する」ことです。
書き込み先を間違えると、そのUSB内のデータはすべて消え、元に戻すことはできません。
そのため作業前には、USBメモリの中身が空であること、あるいは消えて困るデータが入っていないことを必ず確認しておきます。
書き込みには数分から十数分程度かかることが多く、途中でUSBを抜いたりパソコンをスリープさせたりすると失敗の原因になります。
完了メッセージが表示されるまでは席を離れず待つくらいの気持ちでいると、余計なやり直しを防げます。
PC起動時にブートメニューを開いてUSBから立ち上げる
最後の工程は、書き込みが終わったUSBメモリから実際にパソコンを起動させることです。
ここでは電源投入直後のタイミングでブートメニューを呼び出す操作がポイントになります。
パソコンはメーカーや機種によって、ブートメニューを開くためのキーが異なります。
目安として以下のようなキーが使われることが多いとされています。
- F12キー:比較的多くのメーカーで採用されている
- F2キーまたはDeleteキー:UEFI設定画面が開くタイプで使われることがある
- Escキー:一部の機種で採用されている
- F10キー:メーカーによって割り当てられている場合がある
電源ボタンを押した直後の画面にヒントが表示されることもあるので、そこで案内されているキーを連打気味に押しておくと開きやすいです。
ブートメニューが開いたら、内蔵ストレージではなく差し込んだUSBメモリの名前を選ぶことで、Ubuntuの起動画面に進みます。
この起動時の設定変更やセキュアブートの扱いについては、後ほど別のセクションで詳しく取り上げます。
ISOファイルはUbuntu公式サイトのDesktop版LTSを選ぶのが無難
Ubuntuを使ってみたいと思ったら、ISOファイルはUbuntu公式サイトのDesktop版LTSを選ぶことで、比較的選択しやすくなります。
種類がいろいろあって最初は戸惑いますが、公式サイトのトップから案内されるDesktop版・LTSの組み合わせを選んでおけば、後々のトラブルも少なくて済みます。
ここでは具体的にどのバージョンを選び、どこからダウンロードし、どう確認すればよいかを順番に見ていきます。
長期サポートを重視するならUbuntu Desktop 24.04.3 LTSを選ぶ
Ubuntuには通常版とLTS(長期サポート版)の2種類があります。
通常版は新しい機能を早く試せる反面サポート期間が短く、LTSはサポート期間が長く安定志向という違いがあります。
普段使いのパソコンや、しばらく使い続けたいマシンにインストールするなら、Ubuntu Desktop 24.04.3 LTSの選択が一般的です。
バージョン番号の末尾に「LTS」と付いているかどうかを、ダウンロード前に必ず確認しておきましょう。
数字の並びだけを見ると似たようなバージョンが複数表示されることがありますが、公式サイトでは基本的にLTS版が目立つ位置に案内されています。
表示に迷ったときは、以下のような目安で選ぶとわかりやすいです。
- 長く安定して使いたい → LTS版(例: 24.04.3 LTS)
- 最新機能を試したい・短期間の利用でよい → 通常版
- どちらか迷う → LTS版を選んでおけば失敗しにくい
とくに初めてUbuntuのブータブルUSBを作る場合は、余計な悩みを増やさないためにもLTS版一択で進めるのがおすすめです。
「Ubuntu Desktop 24.04.3 LTS」を検索して探す
ダウンロードは公式ミラーを使い日本語環境でもそのまま利用できる
ISOファイルは、必ずUbuntu公式サイト(ubuntu.comやjp.ubuntu.comなど)からダウンロードします。
検索結果には公式以外のサイトが表示されることもありますが、改ざんやマルウェア混入のリスクがあるため、そうした非公式サイトやファイル共有サイトからの入手は避けてください。
公式サイトのダウンロードページでは、地域に応じたミラーサーバーが自動的に選ばれる仕組みになっている場合があります。
日本国内からアクセスした場合は、比較的近い場所のミラーが選ばれることが多く、そのままダウンロードを進めて問題ありません。
「日本語版をわざわざ探さないといけないのでは」と思う人もいるかもしれませんが、公式のDesktop版ISOにはあらかじめ日本語を含む多言語環境が用意されています。
インストール時の言語選択画面で日本語を選べば、そのまま日本語環境として使い始められます。
ダウンロードにはファイルサイズの関係でそれなりの時間がかかることがあるので、通信環境が安定している状況で作業を始めるのが安心です。
途中で通信が切れてしまうと、後述するチェックサム照合で不一致が見つかることもあります。
チェックサム照合でファイル破損を書き込み前に見抜く
ダウンロードしたISOファイルは、書き込み作業に入る前に破損していないかを確認しておくと安心です。
ダウンロード中の通信トラブルなどで、ファイルの一部が欠けたまま保存されてしまうことがあるためです。
Ubuntu公式サイトでは、配布しているISOファイルに対応するチェックサム(SHA256などのハッシュ値)が公開されています。
手元のISOファイルから同じ方式でハッシュ値を計算し、公式に掲載されている値と見比べることで、ファイルが正しくダウンロードできているかを確認できます。
WindowsであればコマンドプロンプトやPowerShellのコマンドで、UbuntuであればターミナルからコマンドでSHA256のハッシュ値を算出できます。
表示された文字列が公式サイトの値と一致していれば、そのISOファイルは問題なく使えると判断できます。
チェックサムを確認せずに壊れたISOのまま書き込みを進めた場合、USBが正常に見えても起動時にエラーが出たり、インストール途中で止まったりする可能性があります。
作業の手間はわずかですが、後々のトラブルを避けるための大事な一手間として、書き込み前に必ず済ませておくことをおすすめします。
一致しない場合は、ダウンロードのやり直しで解決することがほとんどです。
再ダウンロード後にもう一度ハッシュ値を確認し、一致してから次の書き込み作業に進むようにしましょう。
USBメモリは8GB以上・USB3.0対応の無地のものを1本用意する

ブータブルUSB作成に使うUSBメモリは、8GB以上の容量でUSB3.0に対応した、中身が空のものを1本用意するのが目安です。
容量が小さすぎるとISOファイルが書き込めませんし、USB2.0の古いものだと書き込みに時間がかかります。
さらに写真や仕事のデータが入ったUSBを使うと、作業の過程で中身がすべて消えてしまうため、必ず専用の1本を用意しておくと安心です。
ISOサイズに余裕を持たせて8GB〜32GBを選ぶ
Ubuntu Desktop版のISOファイルは、バージョンによって多少前後するものの、おおむね5GB前後のサイズになることが多いといわれています。
そのため理屈のうえでは8GBのUSBメモリでも足りる計算になりますが、実際には表示容量と実容量に差があるUSBメモリも存在するため、ぎりぎりのサイズだと書き込みに失敗する可能性があります。
余裕を持たせるという意味では、16GB〜32GB程度のUSBメモリを選ぶことで、余裕を持たせやすくなります。
容量が大きくても書き込まれるデータ量自体はISOファイルのサイズ分だけなので、無駄になるわけではありません。
むしろ将来的に別のバージョンのISOへ作り直す場合にも対応しやすくなります。
目安として、容量ごとの向き不向きを簡単な表にまとめておきます。
| USBメモリの容量 | ブータブルUSBとしての向き不向き |
|---|---|
| 4GB以下 | 容量不足で書き込めない場合が多い |
| 8GB | 使える場合もあるが余裕が少ない |
| 16GB〜32GB | 余裕があり扱いやすい目安 |
| 64GB以上 | 容量は十分だが用途としてはやや過剰 |
容量表示が数百MB程度しか出ないような特殊なUSBメモリでない限り、一般的な8GB〜32GBクラスの製品を選んでおけば大きな問題は起きにくいです。
書き込み速度が速いUSB3.0対応品は作業時間を短縮できる
USBメモリにはUSB2.0とUSB3.0という規格の違いがあり、データを読み書きする速度に差があります。
USB2.0のUSBメモリでISOファイルを書き込むと、規格上の転送速度の違いから、USB3.0対応品に比べて書き込みに時間がかかりやすい傾向です。
見た目で見分ける簡単な方法として、USB3.0対応のUSBメモリは端子の内部が青色になっていることが多く、パッケージにも「USB3.0」や「SS(SuperSpeed)」といった表記がある場合がほとんどです。
購入時や手持ちのUSBメモリを確認するときの目印として覚えておくと便利です。
ただし、USBメモリ本体がUSB3.0対応でも、差し込むパソコン側のポートがUSB2.0までしか対応していなければ、実際の速度はUSB2.0相当に落ち着きます。
パソコン側のポートの仕様も合わせて確認しておくと、より快適に作業を進めやすくなります。
SanDisk USB 3.0 32GBは容量と入手性のバランスがよい
具体的な製品を選ぶ際の一例として、SanDisk USB 3.0 32GBのような製品は、容量と入手のしやすさのバランスが取れた選択肢として挙げられます。
家電量販店やネット通販など、複数の販路で見かけることが多く、初めてブータブルUSBを作る人でも探しやすい製品といえます。
32GBという容量は、Ubuntu Desktop版のISOファイルを書き込むには十分な余裕があり、前述のとおり将来的に別バージョンへ作り直す場合にも対応しやすいサイズです。
価格や販売状況は時期によって変動するため、購入を検討する際は最新の情報を公式サイトや店頭でご確認ください。
もちろん、同程度の容量・規格を満たしていれば、他のメーカーのUSBメモリでも問題なく利用できます。
あくまで選び方の一例として参考にしてもらえればと思います。
楽天市場で「SanDisk USB 3.0 32GB」を見る
USB内の既存データは全消去されるため事前にバックアップする
ブータブルUSBを作成する工程では、USBメモリ内のパーティション構成そのものが書き換えられるため、すでに保存されているデータはすべて消えてしまいます。
これは書き込みツールの不具合ではなく、起動可能な状態を作るための仕組み上避けられない動作です。
そのため作業に使うUSBメモリは、あらかじめ中身を確認し、必要なファイルがあればパソコンの別フォルダや外付けHDDなど、別の保存先へ移しておくことが欠かせません。
「そういえば大事な資料を入れていた」と後から気づいても、書き込み後には元に戻せないため注意が必要です。
特に複数のUSBメモリを持っている場合は、どれが空でどれにデータが入っているかを見失いやすいものです。
作業前には差し込んだUSBメモリのドライブ名や中身を一度エクスプローラーやファイラーで開いて確認し、対象を間違えないようにしておくと安心です。
準備するUSBメモリは、こうした事情から「新品」または「中身が空だと分かっているもの」を1本専用に用意しておく形が扱いやすいです。
日常的に使っているUSBメモリと兼用するのは避け、ブータブルUSB専用として割り切って使うことをおすすめします。
Ubuntu上で作るなら標準アプリ「ブータブルUSBの作成」が最短ルート
すでにUbuntuを使っているパソコンが手元にあるなら、追加のソフトを用意せず、標準搭載のツールでブータブルUSBを作成できます。
この標準ツールは「Startup Disk Creator」という名前で、Ubuntuのインストール時から入っているため、わざわざダウンロードする手間がかからないのが利点です。
ここではアクティビティ検索からの起動方法、実際の書き込み手順、そして完了までの待ち方まで順を追って説明していきます。
アクティビティ検索からStartup Disk Creatorを起動する
Ubuntuのデスクトップ画面左上、または画面左端に並んでいる「アクティビティ」というアイコンをクリックすると、検索窓が表示されます。
ここに「ブータブル」または「Startup Disk」と入力すると、アプリの一覧に「ブータブルUSBの作成」という項目が出てくるので、それをクリックして起動します。
このアプリは見た目がシンプルで、専門的な知識がなくても迷いにくい作りになっています。
Ubuntuの標準機能のため、余計なソフトを追加でインストールせずに済みます。
起動時にパスワードの入力を求められる場合がありますが、これは管理者権限でUSBメモリへの書き込みを行うために必要な確認です。
もしアクティビティ検索で見つからない場合は、Ubuntuのバージョンによってはアプリ名が多少異なることがあります。
その際は「ディスク」や「USB」といったキーワードでも検索してみると見つかりやすくなります。
ISOと書き込み先USBを選んで「ディスクの作成」を実行する
アプリが起動したら、まず上段にある「ソースディスクイメージ」の欄で、事前にダウンロードしておいたUbuntuのISOファイルを選択します。
ファイルの場所がわからない場合は「ダウンロード」フォルダを確認すると見つかることが多いです。
次に下段の「ディスクを選択」という欄で、書き込み先となるUSBメモリを選びます。
ここで選択を誤った場合、意図しないドライブの中身が消えてしまう可能性があるため、容量表示や名前をよく確認してから進めることをお勧めします。
パソコンに複数のUSBメモリや外付けドライブを接続している場合は、一度すべて抜いて対象の1本だけを挿し直すと選び間違いを防ぎやすくなります。
ISOとUSBの両方を選び終えたら、画面下部にある「ディスクの作成」ボタンをクリックします。
すると確認のダイアログが表示されるので、対象のUSBメモリで間違いないかをもう一度見直してから実行に移ります。
以下は、この作業で確認しておきたいポイントの一覧です。
- ソースディスクイメージが正しいUbuntuのISOファイルになっているか
- 書き込み先のディスクが目的のUSBメモリと一致しているか
- USBメモリ内に残しておきたいデータが入っていないか
書き込み完了メッセージが出るまでUSBを抜かない
「ディスクの作成」を実行すると、ISOファイルの展開と書き込みが始まり、画面上に進行状況を示すバーが表示されます。
この処理にはUSBメモリの速度やISOファイルの容量によって数分から十数分程度かかる場合があり、気長に待つ必要があります。
作業中に画面が止まっているように見えても、内部では書き込みが進んでいることが多いため、途中でUSBメモリを抜いたり、パソコンをスリープにしたりしないよう注意します。
完了メッセージが表示されるまで待つことが、正常に起動できるブータブルUSBを作成するうえで重要です。
書き込みが終わると、完了を知らせるメッセージや通知が表示されます。
これを確認してから「閉じる」を選び、USBメモリを取り外すという流れになります。
慌てて途中で抜いてしまうと、ファイルが中途半端な状態のまま保存され、後で起動時にエラーが出る原因になりかねません。
なお、作成したUSBメモリがきちんと起動できるかどうかは、実際に対象のパソコンで起動を試すまでわかりません。
次の工程でブートメニューからの起動方法を確認しながら、実際に動作するかどうかをチェックしていく流れになります。
WindowsパソコンからはRufusを使えば数分でインストールメディアが完成する

WindowsパソコンでUbuntuのブータブルUSBを作るなら、Rufusというツールを使うことで、比較的短時間での作成が可能です。
インストール作業が要らず、USBメモリとISOファイルさえ用意しておけば、画面の指示に沿って進めるだけで書き込みが完了する手軽さが魅力です。
ここでは実際の操作画面をイメージしながら、順を追って見ていきます。
Rufusはインストール不要のポータブル版をそのまま実行する
Rufusには、パソコンにインストールして使うタイプとは別に、ダウンロードした実行ファイルをそのまま起動できるポータブル版が用意されている場合があります。
会社や共用のパソコンなど、勝手にソフトを入れにくい環境でも扱いやすい点が便利です。
使い方は、公式サイトから最新版をダウンロードし、保存したファイルをダブルクリックするだけです。
インストーラーのような画面は出てこず、そのままRufusの操作画面が立ち上がります。
なお、初回起動時に更新確認の許可を求められることがありますが、これはツール自体の機能に関する確認であり、USBの中身とは関係ありません。
落ち着いて画面の案内に従えば問題ありません。
ダウンロード元は必ず公式サイトを利用し、出所のはっきりしないサイトからの入手は避けるのが安心です。
デバイス欄で対象USBを選びISOイメージモードを指定する
Rufusを起動したら、まず画面上部の「デバイス」欄で、書き込み先にしたいUSBメモリを選びます。
ここで別のUSBメモリや内蔵ドライブを誤って選んだ場合、中のデータが消えてしまう可能性があるため注意が必要です。
容量表示や名前をよく見て、対象のUSBメモリで間違いないか確認してから次に進みます。
続いて「選択」ボタンから、事前にダウンロードしておいたUbuntuのISOファイルを指定します。
すると「ブートの種類」の欄に自動でファイル名が反映され、書き込みモードとして「ISOイメージ」が選ばれた状態になります。
このとき画面下部には、USBメモリの中身がすべて消去される旨の説明が表示されます。
作業前にUSB内のデータをほかの場所へ移しておくことを、改めて確認しておきたい工程です。
デバイス欄と選択したISOファイル名の両方を見比べる一手間が、思わぬデータ消失を防ぐことにつながります。
パーティション構成はUEFI環境ならGPTを選ぶ
Rufusの設定項目には「パーティション構成」という欄があり、ここでGPTかMBRのどちらかを選びます。
近年発売されているパソコンの多くはUEFIという起動方式を採用しているため、UEFI環境で使う場合、GPTを選ぶのが一般的になります。
一方で、古い世代のパソコンでBIOS(レガシー)方式を使っている場合は、MBRを選ぶ必要が出てくることがあります。
手元のパソコンがどちらの方式か分からないときは、パソコンのメーカーサイトや設定画面の情報を確認しておくと安心です。
| 起動方式 | 選ぶパーティション構成 |
|---|---|
| UEFI | GPT |
| BIOS(レガシー) | MBR |
ここの設定を対象パソコンの方式と合わせておかないと、USBを作成しても起動時に認識されないことがあります。
作成前に一度確認しておくと、後の工程で慌てずに済みます。
ISOHybridの書き込みモード確認ダイアログはそのままOKで進める
各項目の設定が済んだら、画面下部の「スタート」ボタンを押します。
すると、UbuntuのISOファイルがISOHybridという形式であることを知らせる確認ダイアログが表示されます。
ここでは「ISOイメージモードで書き込む」という趣旨の選択肢がそのまま選ばれた状態になっているのが一般的で、内容を確認したうえでOKを押して進めることをお勧めします。
設定内容を軽く見直してから進める習慣をつけておくと安心です。
OKを押すと書き込みが始まり、画面下部の進捗バーで作業の状況を確認できます。
完了までの時間はUSBメモリの速度やISOファイルの容量によって変わりますが、数分程度で終わることが多いです。
完了メッセージが表示されるまでは、USBメモリを抜かずに待つことが大切です。
途中で抜いてしまうと書き込みが不完全になり、起動時にうまく読み込まれない原因になりかねません。
ターミナル派はddコマンドでISOを直接USBへ書き込める
ターミナル操作に慣れている人であれば、ddコマンド1つでISOファイルをUSBメモリへ直接書き込むことができます。
GUIツールを使わずに済むぶん動作は軽く、Ubuntu環境であれば追加のソフトを入れる必要もありません。
ただし操作を一歩間違えると取り返しがつかないため、以降の手順は順番どおりに進めることが大切です。
lsblkコマンドで/dev/sdbなどのデバイス名を正確に特定する
ddコマンドを使う前に、まず対象のUSBメモリがどのデバイス名として認識されているかを確認します。
ターミナルでlsblkを実行すると、接続されているストレージの一覧と容量が表示されます。
内蔵ディスクは/dev/sdaとして表示されることが多く、あとから挿したUSBメモリは/dev/sdbや/dev/sdcなど別の名前で表示される場合があります。
表示された容量とUSBメモリの実際の容量を照らし合わせて、確実に同じものであることを確認します。
- USBメモリを挿す前と後でlsblkを2回実行し、増えたデバイスを確認する
- 容量表示(例:29.3G)が手元のUSBメモリの表記と近いかチェックする
- マウント状況も合わせて表示し、他の作業でUSBが使用中でないか見ておく
この段階で名前を思い込みで判断してしまうと、次の書き込み作業で重大な事故につながりかねません。
焦らず落ち着いて確認する習慣をつけておくと安心です。
書き込み先を間違えると内蔵ディスクが破壊されるため二重確認する
ddコマンドはブロックデバイスに対して無条件に上書きを行うため、書き込み先の指定を誤った場合内蔵ディスクのデータが失われる可能性があるため注意が必要です。
特にof=/dev/sdaのようにパーティション番号のない内蔵ディスク名を誤って指定してしまうケースには注意が必要です。
実行前には、lsblkの結果を再度見直し、容量とデバイス名が対象のUSBメモリと一致しているかをもう一度確認します。
コマンド例としては次のような形になりますが、必ず自分の環境で確認したデバイス名に置き換えて実行してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ISOファイルの指定 | if=/home/ユーザー名/ダウンロード/ubuntu-24.04.3-desktop-amd64.iso |
| 書き込み先(USB全体) | of=/dev/sdb(パーティション番号なし) |
| ブロックサイズの指定 | bs=4M |
| 進捗表示のオプション | status=progress |
コマンドは管理者権限で実行する必要があるためsudoを付けますが、実行ボタンを押す前にもう一度デバイス名を声に出して確認するくらいの慎重さがちょうどよいです。
この二重確認が、dd操作で最も大切な工程となります。
dd実行後はsyncでキャッシュを書き出してから取り外す
ddコマンドの進捗表示が完了しても、実はまだ内部的な書き込みが終わっていない場合があります。
これはOSがデータを一時的にメモリ上のキャッシュに保持しているためで、この状態でUSBメモリを抜いてしまうとデータが不完全なまま終わってしまいます。
そこで、dd実行後にはsyncコマンドを実行し、キャッシュに残っているデータを確実にUSBメモリへ書き出します。
syncコマンドの実行が終わるまでには数秒から数十秒程度かかることがあり、この間は特に画面上に変化がなくても待つ必要があります。
syncの処理が終わったことを確認したら、ターミナル上でアンマウント処理を行うか、GUIの取り外しメニューを使って安全に取り外します。
syncを挟む一手間が、書き込み後の起動トラブルを防ぐうえで重要です。
GUI派は「ディスク」アプリのディスクイメージをリストアでも代用できる
コマンド操作に不安がある場合は、Ubuntuに標準搭載されている「ディスク」アプリを使う方法もあります。
このアプリには「ディスクイメージをリストア」という機能があり、ISOファイルを選んで対象のUSBメモリを指定するだけで、ddコマンドと同様の書き込みを行えます。
操作画面上でUSBメモリの名前と容量が表示されるため、コマンドライン操作よりも対象を視覚的に確認しやすいという利点があります。
書き込み前には容量やラベルを見て、対象が正しいUSBメモリであることを改めて確かめておきます。
コマンドに慣れていない人や、テキスト入力でのミスを避けたい人にとっては、こちらの方法のほうが取り組みやすい選択肢です。
なお、ddコマンド・「ディスク」アプリいずれの方法でも、USBメモリ内の既存データは消去される点に変わりはないため、事前のバックアップは忘れずに行っておきましょう。
作成ツールはRufus・balenaEtcher・Universal-USB-Installer・mkusbで役割が分かれる

ブータブルUSBを作るツールは一つに絞る必要はなく、使う場面に応じて選び分けると失敗が少なくなります。
それぞれ得意な環境や用途が異なるため、自分の作業スタイルに合ったものを知っておくと迷わずに済みます。
ここでは代表的な4つのツールの特徴を整理します。
Windowsで細かく設定したいならRufusが最も安定する
Rufusは、パーティション構成やクラスタサイズなど細かい設定を自分で調整したい人に向いたツールです。
UEFIかBIOSかによってGPTとMBRを選び分けられるため、対象PCの起動方式に合わせた書き込みがしやすくなっています。
インストール作業が不要で、実行ファイルを起動するだけで使い始められる手軽さも魅力です。
設定項目が画面上に表示されるので、書き込み前に内容を確認しながら進められる点も安心材料になります。
一方で、設定項目が多い分、初めて使う人はどこを触ればよいか迷うこともあります。
基本的にはデフォルト設定のままで問題なく動作するため、こだわりがなければ標準の設定を活用するとよいでしょう。
WindowsとMacとLinuxを行き来するならbalenaEtcherが扱いやすい
balenaEtcherは、Windows・Mac・Linuxのいずれでも同じ操作感で使える点が特徴です。
画面はシンプルで、ISOファイルの選択・USBメモリの選択・書き込み開始の3ステップだけで完結します。
複数のOSを併用している人や、普段Macを使っていてUbuntuのUSBだけ作りたいという人には、この操作の統一感が大きなメリットになります。
設定項目が少ないため、細かい調整をしたい上級者よりも、とにかく簡単に済ませたい人に向いています。
ただし設定の自由度が低い分、パーティション構成を細かく指定したい場合には物足りなさを感じることもあります。
用途に応じてRufusと使い分けるのも一つの方法です。
複数ディストリを試すならUniversal-USB-Installerやmkusbが向く
複数のLinuxディストリビューションを試してみたい場合は、Universal-USB-InstallerやmkusbといったツールもLive USB用として案内されています。
これらはUbuntu以外のディストリビューションにも対応できる場合がある点が特徴で、複数のISOを試したい人に向いた選択肢です。
- Universal-USB-Installer:Windows環境で複数ディストリのISOを選んで書き込める
- mkusb:Ubuntu環境で動作し、Live USBやパーシステント領域の作成にも対応する場合がある
ただし、これらは比較的古い環境向けの位置づけとして紹介されることが多く、最新のUbuntu Desktop LTSを書き込む用途であれば、RufusやbalenaEtcherを優先する方が安定して進めやすいでしょう。
「Universal-USB-Installer」を検索して探す
うまく起動しないときは別ツールで作り直すのが早い解決策になる
書き込みを終えたUSBメモリが起動しない場合、原因を一つずつ調べるよりも、別のツールで作り直すことで、早く解決する場合があります。
ツールごとに書き込み方式がわずかに異なるため、片方でうまくいかなくても、もう片方では問題なく起動するケースが見られます。
| 症状 | 試すツール |
|---|---|
| Rufusで起動しない | balenaEtcherで作り直す |
| balenaEtcherで起動しない | Rufusの設定(GPT/MBR)を見直して再作成 |
| 特定ディストリで不安定 | Universal-USB-Installerやmkusbを検討 |
ここでUSBメモリの選択を誤った場合、内蔵ディスクのデータを消してしまう可能性があるため、作り直す際も対象ドライブの確認は毎回行うことをお勧めします。
容量やドライブ名を必ず見比べてから書き込みを開始することが、安全に作業を進めるための基本になります。
複数のツールを試しても改善しない場合は、USBメモリ自体の劣化やISOファイルの破損が原因になっていることもあります。
焦らず一つずつ切り分けていく姿勢が、結果的に近道になります。
USBから起動するにはF12などのブートメニューとUEFI設定の変更が要る
USBメモリにUbuntuを書き込めても、そのままではPC側の起動設定を変更しないと、USBから立ち上がりにくい場合があります。
パソコンは通常、内蔵ディスクのWindowsを優先して起動するように設定されているため、電源投入直後の一瞬でブートメニューを呼び出す操作が必要になります。
ここではメーカーごとのキー操作から、起動を妨げやすい設定の見直しまでを順番に見ていきます。
電源投入直後にF12・F2・Escなどメーカー別のキーを押す
ブートメニューを開くキーはメーカーによってばらつきがあり、電源ボタンを押した直後の数秒間だけ受け付けるのが一般的です。
タイミングを逃すと通常通りWindowsが起動してしまうため、電源を入れた瞬間から連打気味に押すくらいがちょうどよい場合があります。
- Dell・HP系:F12を使うケースが多い
- Lenovo系:F12またはF10を使うケースが多い
- 富士通・NEC系:F2やEscを使うケースが多い
- 自作PC・マザーボード各社:Delキーで直接UEFI設定画面に入るケースが多い
上記はあくまで傾向であり、実際のキーは機種ごとに異なることがあるため、画面に一瞬表示される案内文字や、パソコン本体・メーカー公式サイトの説明を確認するのが確実です。
うまく反応しない場合は、電源を切ってから再度試すか、キーを1つずつ変えて何度か試してみるとよいでしょう。
高速スタートアップが原因のときは一時的に無効化し、セキュアブートはまず変更せずに試す
Ubuntu公式のISOはセキュアブートが有効なままでも起動できる作りになっているため、設定に応じて、最初の段階では無効化が必要でない場合があります。
まずは設定を変えずにUSB起動を試し、それでも起動しない場合にだけ見直す、という順番が無難です。
一方で見落としやすいのがWindowsの高速スタートアップという機能で、これが有効だとシャットダウンしても完全に電源が切れず、USBブートメニューが呼び出しにくくなることがあります。
Windowsの電源オプションから高速スタートアップを一時的にオフにしてから再起動すると、ブートメニューが表示されやすくなる場合があります。
セキュアブートを無効化したまま元に戻し忘れた場合、Windows起動時にセキュリティ上好ましくない状態が続く可能性があるため、変更した設定は作業後に元へ戻すことをお勧めします。
設定項目はUEFI画面内の「Boot」やセキュリティ関連のタブにまとまっていることが多く、機種によって表記が異なります。
起動順位でUSBを最優先に変更して再起動する
ブートメニューから毎回USBを選ぶ方法のほかに、UEFI設定内の起動順位(Boot Order)そのものを変更しておく方法もあります。
USBメモリを内蔵ディスクより上位に設定しておけば、USBを挿した状態で電源を入れるだけで自動的にUbuntuの起動画面に進むようになります。
| 設定項目 | 内容の目安 |
|---|---|
| ブートメニュー | 一時的に1回だけ起動元を選ぶ方式 |
| 起動順位(Boot Order) | 再起動のたびに優先順位が固定される方式 |
| 作業後の対応 | USB起動が不要になったら順位を元に戻すのが無難 |
設定変更後は保存してから再起動する必要があり、UEFI画面上の「Save & Exit」などの項目を選び忘れると変更が反映されないことがあります。
USB起動を試し終えたあとにそのまま順位を放置すると、次回以降もUSBを挿すたびに意図せずUbuntuの起動画面が出てしまうことがあるため、必要な作業が終わったら元の起動順位に戻しておくと安心です。
USB起動後は「Ubuntuを試す」でお試ししてからインストールに進める

USBから起動できたら、いきなりインストールに進まず「Ubuntuを試す」を選んで動作確認することをお勧めします。
この段階ではパソコンの中身にはまだ何も書き込まれておらず、気軽に触ってみて問題がないか確かめられます。
焦らずここで一呼吸置くことが、後々のトラブルを避けるコツです。
Try Ubuntuならストレージに書き込まず動作確認だけできる
USBから起動すると最初に選択画面が表示され、「Try Ubuntu」や「Ubuntuを試す」といった項目が出てきます。
これを選ぶと、USBメモリの中身だけを使ってUbuntuが動き出し、パソコン本体の内蔵ストレージには一切変更が加わりません。
試している間は何度でもやり直しがきく状態になるため、初めてUbuntuに触れる場合でも進めやすくなります。
この仕組みは「ライブ起動」と呼ばれる方式で、USBメモリの中に一時的な作業スペースを作りながら動作している状態です。
電源を切ったりUSBを抜いたりすれば、パソコンは元の状態にすぐ戻ります。
普段使っているWindowsの環境に影響が出ないか心配な人ほど、まずこの試用モードから始めるとよいでしょう。
ただし、試用中に作成したファイルやダウンロードしたデータは、電源を切ると基本的に消えてしまいます。
少し触ってみたいだけであれば問題ありませんが、作業データを残したい場合は外部のUSBメモリなどに保存しておく必要があります。
あくまで動作確認用の一時的な環境だと理解しておくと迷いません。
Wi-Fi・音声・画面解像度を試用中にチェックする
試用モードに入ったら、実際にインストールする前に基本的な動作を確認しておくと安心です。
特に無線LANの接続、スピーカーからの音声出力、画面の解像度やタッチパッドの反応などは、パソコンの機種によって相性が出やすい部分です。
ここで問題が見つかれば、インストール前に対策を検討する余地が生まれます。
確認する項目の目安を以下にまとめます。
- Wi-Fiが自動で認識され、インターネットに接続できるか
- 動画や音楽を再生して音声がきちんと出るか
- 画面の解像度が実際のディスプレイに合っているか
- マウスやタッチパッド、キーボードの入力が問題なく反応するか
これらは数分程度の簡単な操作で確かめられる項目ばかりです。
もし無線LANが認識されない、画面表示が乱れるといった症状が出た場合は、無理にインストールへ進まず、いったん情報を集め直す判断も必要になります。
試用段階でつまずくポイントは、インストール後も同じように残ることが多いためです。
インストールを選べばWindowsとのデュアルブートや全消去を選択できる
動作確認をひと通り終えて問題がなければ、デスクトップ上のアイコンなどから「Ubuntuをインストール」を選ぶ流れに進みます。
ここから先は実際にパソコンのストレージへ書き込む本番の作業になるため、気持ちを切り替えて操作する場面です。
インストール中の選択肢によって、パソコンの使い方が大きく変わってきます。
インストール方式は大きく分けて、既存のWindowsを残しながら共存させる「デュアルブート」と、ストレージの中身をすべてUbuntuに置き換える「全消去」のいずれかを選ぶ形になります。
デュアルブートを選べば、起動のたびにWindowsとUbuntuのどちらを使うか選べる状態になり、これまでの環境を残しつつ新しい環境を試せます。
一方で全消去は、既存のデータや設定がすべてなくなる操作なので、選ぶ前の確認が欠かせません。
インストール先のストレージを選ぶ画面では、対象のディスクを誤って選んだ場合、必要なデータが消えてしまう可能性があるため、表示されているディスク名や容量をよく確認してから進めることが重要です。
特に外付けのバックアップ用ストレージなどを同時に接続している場合は、間違って選ばないよう一度取り外しておくくらいの慎重さがあってもよいでしょう。
インストール方式の目安を簡単な表にまとめておきます。
| 選択肢 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| デュアルブート | Windowsを残したまま共存させる | 両方の環境を使い分けたい場合 |
| 全消去してインストール | ストレージの中身をUbuntuに置き換える | Ubuntu専用機として使いたい場合 |
どちらを選ぶにしても、インストールを始める前に必要なデータの控えを取っておくことが前提になります。
試用段階でしっかり動作を確かめ、方針を決めてから本番のインストールに進む流れを意識すると、落ち着いて作業を進められるはずです。
書き込み失敗やUSB未認識は容量表示のズレとフォーマットで復旧できる
ブータブルUSB作成後にパソコンで容量が極端に小さく表示されたり、USBメモリ自体が認識されなくなったりすることがありますが、多くの場合、落ち着いてフォーマットすることで元通りに使える可能性があります。
ISOイメージの書き込みによって特殊なパーティション構成になっていることが原因なので、故障と決めつけずに手順を試してみましょう。
ここでは症状ごとの直し方を整理していきます。
Windowsで容量が小さく見えるのは複数パーティションが原因
Ubuntuのブータブル用に書き込んだUSBメモリをWindowsパソコンに挿すと、本来8GBや32GBのはずが数百MBしか表示されないことがあります。
これは異常ではなく、ISOの中に起動用の小さな領域とデータ用の領域が分かれて作られているためです。
Windowsのエクスプローラーは複数パーティションのうち一部しか認識できないケースがあり、見た目上の容量が減っているように映ります。
この状態のまま「壊れた」と判断してフォーマットを急ぐ必要はありません。
まずは「ディスクの管理」を開いて、USBメモリ全体がどのように区切られているかを確認するのが順序です。
パーティションが複数見えていれば、それはブータブルUSBとして正しく機能している証拠でもあります。
普段使いのUSBメモリとして再利用したい場合は、この構成のままでは使い勝手が悪いため、後述する方法で1本のシンプルな領域に戻す作業が必要になります。
容量が小さく見えても故障とは限らないという点を押さえておくと、余計な操作でデータを壊す心配が減ります。
diskpartのcleanコマンドで元の1本のUSBメモリに戻せる
Windows環境で複数パーティションをまとめて解消したいときは、diskpartというコマンドツールを使う方法が定番です。
スタートメニューの検索から「cmd」または「diskpart」を管理者権限で起動し、対象のディスクを選んでからcleanコマンドを実行すると、パーティション情報がまとめて消去されて1本の未割り当て領域に戻ります。
ここで最も気を付けたいのは、操作対象のディスク番号を取り違えないことです。
diskpartで選ぶディスク番号を間違えた場合、パソコン内蔵のストレージを消去してしまう可能性があるため、list diskコマンドで容量を見比べながら、USBメモリのサイズと一致する番号かどうかを必ず確認することをお勧めします。
cleanコマンドを実行したあとは、未割り当て領域に対して新しいパーティションを作成し、FAT32やexFATでフォーマットすれば、普段使いのUSBメモリとして再び利用できるようになります。
作業の流れを簡単な表にまとめておきます。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | diskpartを管理者権限で起動する |
| 2 | list diskで対象USBの番号と容量を確認する |
| 3 | select disk 番号で対象を選択する |
| 4 | cleanコマンドでパーティションを消去する |
| 5 | 新規パーティション作成とフォーマットを行う |
Ubuntu側ではGPartedでパーティションを削除しFAT32に再作成する
Ubuntuの環境からUSBメモリを元の状態に戻したい場合は、GPartedというパーティション編集ツールが使いやすい選択肢です。
アクティビティ検索からGPartedを開き、対象のUSBメモリを選択したら、既存のパーティションを一つずつ削除していきます。
削除が終わったら未割り当ての領域に対して新規パーティションを作成し、ファイルシステムはFAT32を選んでおくとWindowsとUbuntuの両方で扱いやすくなります。
作成後に「変更を適用」を押すことで、実際にディスクへ反映される仕組みなので、設定を確認してから実行に移りましょう。
GPartedを使う際も、対象デバイスの取り違えには注意が必要です。
画面上部のデバイス選択欄で容量とデバイス名を照らし合わせ、内蔵ディスクではなくUSBメモリが選ばれているかを事前確認してから作業を進めてください。
何度も失敗する場合はUSBポートやUSBメモリ自体の劣化を疑う
フォーマットや再作成を試してもUSBメモリが認識されない、あるいはブータブルUSBとして何度書き込んでも起動しないという場合は、ソフト側の設定よりもハードウェアの状態を疑ってみる価値があります。
長期間使い込んだUSBメモリは、書き込み回数の限界や内部素子の劣化によって不安定になることがあるためです。
接続しているUSBポート側に問題があるケースも見られます。
別のポートに挿し直したり、可能であれば他のパソコンで試してみたりすることで、USBメモリ側の不具合なのかポート側の相性なのかを切り分けやすくなります。
- 別のUSBポート(できれば背面や別規格の端子)で試す
- 他のパソコンに接続して認識されるか確認する
- USBメモリを変えて同じ手順を再現できるか確かめる
これらを試しても改善しない場合は、そのUSBメモリ自体の寿命が近づいているサインとも考えられます。
無理に使い続けず、新しいUSBメモリに切り替えるという判断も、作業をスムーズに進めるうえでは一つの選択肢です。
Windows 10サポート終了後の古いPCやミニPCはUbuntuで延命できる

Windows 10のサポートが終了したパソコンでも、Ubuntuを入れ替えることで、引き続き使える可能性があります。
動作要件がWindowsに比べて軽めなので、型落ちのノートパソコンやミニPCが手元で眠っている人には試す価値のある選択肢です。
ここではどの程度のスペックがあれば実用的か、どんな使い道が向いているか、そして移行前に済ませておきたい準備について触れていきます。
メモリ4GB・ストレージ25GB程度あれば実用的に動作する
Ubuntu Desktopは、目安としてメモリ4GB・ストレージ25GB程度の場合、実用的に動作する可能性があるとされる軽さが特徴です。
Windows 10のサポート終了で使いどころに困っていた古いノートパソコンでも、ブラウザ閲覧や文書作成といった用途なら十分こなせることが多いです。
もちろんメモリが8GB前後あるとブラウザのタブを多く開いたときの余裕が出てくるので、可能であれば増設も検討したいところです。
ストレージについては、OS本体だけなら25GB程度でも収まりますが、写真や動画を保存する使い方をするなら余裕を持たせたサイズを選んだほうが安心です。
SSD搭載機であれば、古いパソコンでも起動や動作の体感速度が上がることが多く、Ubuntuとの組み合わせで快適さが増します。
逆にHDDのみで容量もぎりぎりの機種だと、動作はできても待ち時間が気になる場面が出てくるかもしれません。
以下は用途別のスペック目安です。
| 用途 | メモリ | ストレージ |
|---|---|---|
| 文書作成・ブラウジング中心 | 4GB程度 | 25GB〜32GB程度 |
| 複数タブ・軽い作業を並行 | 8GB程度 | 64GB程度 |
| 写真・動画も保存したい | 8GB以上 | 128GB以上 |
あくまで目安なので、実際の使い心地は搭載しているCPUやストレージの種類によっても変わってくる点は覚えておきたいところです。
NUCやミニPCは省電力サーバー用途として再利用しやすい
Intel NUCのような手のひらサイズのミニPCは、省電力サーバー用途として再利用できる可能性があるという利点があります。
常時稼働させても消費電力が抑えられるため、ファイル置き場や簡易的な自宅内サーバーとして動かし続けるのに向いた形をしています。
デスクトップ用途を退いた古い機体に第二の役割を与えられるのは、Ubuntuを選ぶ理由のひとつになります。
ミニPCは本体が小さく発熱や騒音も控えめな機種が多いので、リビングの隅や棚の中など目立たない場所に置いておける手軽さも魅力です。
画面やキーボードをつなぎっぱなしにしなくても、ネットワーク経由で操作する使い方に慣れれば、普段は電源だけ入れておくといった運用もできます。
用途に応じて必要な設定は変わってくるため、まずは軽い作業から試してみるのが無理のない進め方です。
ただし常時稼働させる場合は、ホコリの蓄積や発熱による動作の乱れが起きることもあるので、設置場所の通気性には気を配っておきたいところです。
移行前にWindows側のデータを外部ストレージへ退避しておく
Ubuntuへ切り替える作業を始める前に、Windows側のデータは外部ストレージへ退避しておくことが重要です。
書き込み作業そのものはUSBメモリの中身を消すものですが、Ubuntuをインストールする段階では内蔵ストレージの中身も書き換えの対象になり得るため、写真や文書といった大切なデータを事前に別の場所へコピーしておくことが欠かせません。
退避先としては外付けのHDDやSSD、あるいは容量に余裕のあるUSBメモリ(作業用とは別のもの)を使うのが分かりやすい方法です。
メールの設定やブラウザのお気に入りなど、見落としがちな情報もこの機会に書き出しておくと、Ubuntu移行後の作業がスムーズになります。
バックアップを取らないままインストールを進めた場合、Windows時代のデータを取り戻せなくなる可能性があるため、この工程だけは省略せずに済ませておくことをお勧めします。
データの移し忘れがないか、退避作業の後にもう一度フォルダの中身を見直しておくと安心です。
準備が整えば、あとは本記事で紹介してきたISOの入手からブータブルUSBの作成、起動設定までの流れに沿って進めるだけです。
古いパソコンやミニPCの使い道に迷っている人にとって、Ubuntuへの切り替えは選択肢のひとつになりそうです。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- UbuntuのブータブルUSBは、ISO入手・書き込み・ブート設定という3つの工程で作成できる
- ISOはUbuntu公式サイトからDesktop版のLTSを選び、可能であればチェックサムも確認しておく
- USBメモリは8GB以上・USB3.0対応で、中身が空のものを1本用意しておく
- Ubuntu環境なら標準アプリのStartup Disk Creatorを使うのが手軽な方法として知られている
- Windows環境ではRufusを使うと、設定内容を確認しながら短時間で作成できる
- ターミナル操作に慣れている場合は、デバイス名を二重確認したうえでddコマンドも選択肢になる
- USBからの起動には、メーカー別のキーでブートメニューを開き起動順位を変更する作業が必要になる
- 起動後は「Ubuntuを試す」でお試し動作を確認してから、インストールに進むかどうかを判断できる
- 書き込み後にUSB容量が小さく表示される場合は、パーティションの削除と再フォーマットで元に戻せる
UbuntuのブータブルUSBづくりは、手順を一つずつ追っていけば、パソコンの操作に詳しくない人でも進めやすい作業だと感じます。
ISOの入手先とUSBメモリの中身さえ気をつけておけば、大きくつまずく場面は少ないはずです。
特に大切なのは、書き込み先のUSBメモリを間違えないことと、事前にデータをバックアップしておくことです。
この2点さえ守っていれば、作業そのものは落ち着いて進めやすくなります。
WindowsとUbuntuのどちらの環境からでも、それぞれに合ったツールを使えば同じようにブータブルUSBを作成できます。
自分の使っているパソコンに合わせて、無理のない方法を選んでみてください。
古いパソコンの活用や動作確認など、目的に応じてUbuntuのブータブルUSBは役立つ場面が多くあります。
まずは今回の手順を参考に、落ち着いて一つずつ試してみてください。
